NY911以来ロンドンが覚悟していた爆弾テロがついに起きました。考えてみればG8サミットで一番危険なときだったし、オリンピック決定で浮かれていたのでニュース効果も抜群の日でした。

警察や救急車の対応も迅速で、IRAの爆弾騒ぎで慣れているし人々もパニックすることもなく冷静のように私には思えます。


以下が私の昨日の行動です。

8時51分にメトロポリタン線のLiverpool Street駅とAldgate駅の間の地下鉄車内で最初の爆発があったとき、私の乗った地下鉄はLiverpool Street駅からニつ目のBarbican駅にいました。

大した車内アナウンスはありませんでしたが、運転停止になったので、そのバービカン駅から15分歩いて会社へ。道すがら特に異常はなく、たまたま携帯電話も持ってませんでしたので会社に連絡もできませんでしたが、会社に付いたら前の道に救急車やパトカーが多数いて、社内も緊張気味。

オフィスでは一日中皆バタバタして、外では救急車やパトカーのサイレンがずっと鳴ってました。午後3時頃に帰宅許可が出たのですが、交通機関は全滅なので、私は同方向の同僚と二人で会社が手配してくれたキャブに5時半に乗り、帰宅することに。
でも、資格もあり知識も豊富な黒タクシーとはちがい、このバカなキャブの運転手は事件のあった場所ばかり通る道を選び、あちこち封鎖されていたのですが、変更しようともせず、この道しかないのだと言い張って、案の定、ユーストン駅の隣で1時間半も渋滞でほとんど動けなくなりました。腹が立ちましたが、考え様によっては貴重な現場見学ができたわけで、あちこちで報道のカメラや、多数の救急車、パトカー、警察官の行動を目の当たりにしましたが、冷静にやるべきことをやっていると印象を受けました。


逆方向にはスムーズに流れていたので、Uターンして会社に戻りました。徹夜で仕事をするつもりで。でも気分が昂ぶって仕事も手につかないので、結局ホテルに泊ることに。会社が手際よく数部屋押さえてあったのが余っていたので。といっても会社の近くではなく車で15分くらいのキングスクロス駅近く。一番多数の死者がでた駅で、ホテルの前の道も閉鎖されていましたが、ホテルが確保できただけでもありがたいこと。はじめてニュース番組を見ることができました。


一夜明けた今朝はバスも地下鉄もかなり平常通り動いているようですが、さすがにキングスクロス駅は閉鎖されていて、朝7時前にタクシーで会社に来ました。昨夜は閉鎖されていた同駅周辺の道は、今朝は普通でした。

これで終わりとは思えず怖いですが、自分だけは大丈夫だと信じてこれまで通りの生活を続けるしかありません。IRAの脅威のときから、テロに屈せずというのがロンドン市民の決意です。キーワードは resilient とdefiant.