今日またとてもショッキングなことが起こりました。
警官がテロ容疑者を射殺したのです。

昨日の爆破未遂事件に関与したと思われるパキスタン系の男性を私服警官数人が路上で追い掛け、地下鉄の車内に逃げ込んで倒れたところを至近距離からピストルで頭部に5発撃ち込んだのです。
しかも乗客の目の前で。
イギリスではたまにギャング同士の撃ち合いはあるものの、普通の人でピストルを持ってる人はまずいないし、警察官も余程危険な任務を遂行するとき以外は銃で武装していません。警官がピストルで武装すると、犯罪者も持ち始め、そうするといずれは一般人も自己防衛のために持つのが当たり前というアメリカのようなgun cultureの社会になってしまうと思っているからで、警察自身が武装するのを拒否しているようです。

そんなロンドンで警官が逮捕ではなくいきなり射殺するなんて、もうびっくり仰天です。

爆弾騒ぎには慣れていますが、発砲事件は極めて稀なので、こちらの方がショックです。射殺された男はまさに自爆しようとしていたとされていますが、身元も明らかにされておらず、真相はわかりません。昨日の事件と関係があるとの疑いで警察に尾行されていたようですが。

ロンドンのあちこちで大規模な強制家宅捜査や逮捕が相次ぎましたが、射殺から数時間後に、昨日の不発事件の実行犯4人の監視カメラでの写真が公開され、市民の協力を求めています。射殺された容疑者がその4人のうちの一人かどうかは明らかにされていません。4人とも直後にそれぞれの現場から走って逃げるのを目撃されており、一旦は組み伏せられたのに振り切って逃亡した男もいます。

昨日の4つの爆弾が全て不発に終わった理由は、2週間前の弾薬と同じときに作られたため既に古くなっていたのが原因という説と、新たに作ったけれど調合がまずかったためという説があります。ゴムの燃えるような臭いと発煙があったので、化学兵器かと怖れた人もいたようです。
不発弾はいま検証中ですが、重要な手掛かりとして警察は手に入ったことを喜んでいるとのこと。爆発していたら大惨事になったところでしたが、この幸運を生かし、一気に解決の糸口になりますよう。
私は先週に続き週末出勤しようかとも思いましたが、こんな時に都心に出掛けて家族に心配させたくないので、代わりに今夜残業。来週必死でやればなんとかなるでしょう。いつもこんなに忙しいわけではないのですが、今月は諸事情が重なったし、そろそろ8月に日本に行くための前倒し作業もしなくてはならないのでちょっと大変なだけです。
週末はゆっくりして、緊張感をほぐせればいいなあ~。