先週の不発爆破犯人の残りの3人が逮捕された。二人はロンドンの同じ場所で、一人はローマで。これで全員逮捕されたことに。


police raid

今日は特別武装部隊が多数でアジトを包囲し、銃撃戦も覚悟していたようだが、犯人二人は30分で降伏、怪我人もなく生け捕りにすることができて、先日のまちがい射殺事件の失態を挽回。先日捕まった犯人の白状が手掛かりにでもなったのだろうか。


でも、こいつらは単なる雑魚で、後ろに大きな組織がいるにちがいないから、これで終わりとは誰も思わない。逮捕された4人が口を割ることを怖れるグループが追い詰められて何をするかわからないから、本当に危険なのはこれからかも。今までは写真入りの指名手配犯人を皆で捜していたが、これからはまた顔の見えない人を怖れなきゃならない。

地下鉄の男性乗客の半分以上はリュックを持ってるし、リュック持ってる肌の黒い人の周りに緊張感が漂うのは仕方ないだろう。先日、残業の帰りで空いてる地下鉄の向かいの席に大きなリュックを持った若いアジア人が座ったのだが、こざっぱりしてとてもテロリストには見えずおそらくシティで働く人なのだろうが、彼イヤホーンを付けて目をつむり手をお祈りするときのように合わせていたわけ。多分音楽を聴いているんだろうけど、どこかで「自爆するイスラム教徒は実行直前に祈るので、そういう人には要注意」と読んだので、ぞーっとした私は、悪いとは思いつつ、次の駅で他の車両に移った。アジア系だけではなくて、今回逮捕されたのは東アフリカからの人たちだったから、肌の浅黒い人は皆怪しく見えてくる。

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折りしも、昨日IRAが暴力行為終結を正式に表明

IRAは王室メンバーや政治家、軍人の命は狙い、私がこの国に来てから実際に殺された人も多い。1984年、保守党大会開催中にホテルが爆破され数人が死亡した時はサッチャー首相も危なかった。怪我をして奥さんが一生車椅子になった閣僚もいた。ヨット遊びをしていたマウントバッテン卿一家が爆死したのもショッキングな事件だった。ハイドパークで演奏中のミリタリーバンドも数人殺された。

でも彼らは一般の民間人を犠牲にするのは避けようとしてくれて、建物は破壊したが、事前に通告をしてくれたので、何度も避難させられて不便な思いはしたが、それで死ぬとはあまり思わなかった。

それが今回との大きなちがい。


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因みに、先日まちがって警官に射殺されたブラジル人は、2年前に学生ビザが切れてから違法滞在していて、更にパスポートに偽造スタンプが押してあったそうで、それが後ろめたくて警察の止まれという命令に背いたかもしれないということ。


違法滞在者といえば、1ケ月程前に推定人数が発表されたのだが、数百万人いるかもしれなくて、それだと10人に一人近い割合になるということで、皆がびっくりしたばかり。難民の数もすごい。


まあ、皆が違法ででも滞在したがるというのは、ここが良い国であるという証でもあるわけだから、これはこれで評価すべきことなんだろう。勿論これは大問題だから、最近一段と規則が厳しくなっているけど。 

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しかし、最近色んなことが起きる中、一番驚いたのは昨日のバーミンガムの竜巻。マイルドな気候で天災がほとんどないこの国で、竜巻よ! 怪我人も出て、そりゃびっくりしたこと!