今回は、奥様の実家のマナーハウスのアウトドアでのエピソードです。


manor house 8 広い敷地のマナーハウス


馬や羊が入ってこないように塀で囲ってあるgardenには、テニスコート、バラ園、野菜畑がありますが、その外側はだだっ広いfieldで、野球のグラウンドがいくつかはすっぽり入るくらいの大きさ。そこに、芝刈り機の代わりにもなる羊が30頭から40頭放し飼いにしてあり、馬も2頭か3頭いました。厩にはフルタイムで馬の世話をする通いの若い女性もいました。


manor house 7 乗馬好きなマギー奥様


マギー奥様は大の乗馬好き。小さいときからこの自宅の野原でお姉さんのスーザンさんと一緒に乗馬三昧し、熱心に練習したようです。fieldの隅っこには障害物レース用のハードルなどもまだ置いてあったような記憶もあります。姉妹は子供のときから乗馬コンテストの常連だったようで、実家にあったアルバムの写真はほとんど乗馬服姿。

でもそれよりずっと多かったのが飼っていた馬の写真で、結婚式とか以外はアルバムのはほとんどが馬といってもいいほど。かなりの数になる歴代の馬の特徴や思い出を奥様もご両親も楽しそうに話してくれました。上流階級では馬に乗れるのは普通のことなんだと思います。それも貸し馬ではなくて自分の馬で。普通の人が飼っている犬や猫の自慢するように、馬の話はごく普通の話題なのではないでしょうか? 

故ダイアナ妃はたしか乗馬が苦手で、それを他の王室メンバーに責められていたとのことです。だからチャールズ皇太子がキツネ狩りに行くとき彼女は付いていけないので、キツネ狩は大人数で繰り出すのですが、カミラがちゃっかり一緒に行ったりしてたんですよ。


ともあれ、ここでは私も馬に乗せてもらって楽しかったですが、動物は苦手な私、恐い気持ちの方が大きかったかも。

manor house 3 羊の仲良しグループ


観察すると、集まるときはいつも同じ羊メンバーで、その中でも一頭一頭それぞれ性格がちがうことがすぐわかりました。羊といっても何種類かあるのですが、ここにいたのは茶色いブチ模様の羊だったので、外見のちがいは簡単に識別可能。

グループのボスとは別に、好奇心の強いヤツもいて、私が近くにいくと逃げる者(羊は者って言わないだろうけど)、距離を離してじっと見ている者のいる中で、いつも同じヤツらが近くに寄って来た。この写真の左側でこちらを見てる子が特にそうで、触らせてくれたのはたしかこの子だけだった。顔も皆すごくちがってるんだけど、私の目から見るとこの子は全然ハンサムじゃなくて、角も貧弱に一本だけ、ビューティーコンテストには絶対出られないひょうきん顔だったけど、親しくしてくれてありがとうね。


manor house 6 エンジン不要の芝刈り機


写真では出てきませんが、このとき羊の赤ちゃんが何頭かいて、お母さんがいる子はおっぱいもらえるけど、中に2、3頭可哀相に孤児になってしまった子がいて、その子たちには哺乳瓶でミルクあげなきゃならないので、私もお手伝いさせてもらいました。

羊小屋、といっても学校の教室2つ分くらいある大きなスペース。お腹すかせててもおびえている子たちは逃げるので、それを捕まえるのが一苦労。一旦抱きすくめて哺乳瓶の乳首を口に入れればもう大丈夫なんだけど、小さくても向こうは四ツ足、小屋中逃げるのを追っかけて大騒ぎ。お手伝いといっても慣れない私はほとんど役に立たないので、経験としてやってみたら?ということだったのでしょうが、羊の赤ちゃんを抱いてミルク飲ませたのはこのマナーハウスで一番楽しかった思い出です。動物が苦手といっても、噛まれる怖れのない場合は平気だから。


因みに、イギリスの羊は、当然ですが、英語で鳴きます。

バ~~、バ~~ (baa~ baa~)。