もうすぐロイヤルオペラハウスの次の期間のフレンズ先行予約申込みの締切。折しも私のフレンズ会員も更新したばかり。毎年値上がりして、今回は年間75ポンド


フレンズと呼ばれる会員にもいくつかレベルがあり、私は当然一番下っ端の平(ひら)フレンド。次のsupporting friendが300ポンドだけど、これは平フレンドと何がちがうかというと、プレヴュートークに招待してもらえるのと、websiteで名前をご披露してもらえるだけだから、値段の割には魅力無し。


その上のプレミアムフレンドだと先に良い席を取れるので魅力大だけど、お値段が半端じゃないくらい凄くて、取れる切符の枚数によって820ポンド,530ポンド。とても私のような庶民に手が出る代物ではありませぬ。海外在住でもOKで(値段は少し高いかも)、全部でフレンズは2万人くらいいると聞いたことがあるような気がします。


この他に、コーポレート会員というものがあり、同じ席をいくつかずっとキープして、お得意さんの接待などに使います。私の知っている某日本企業は結構良い席を4つ確保して、そこにはほぼいつも会社帰りの日本人のおじさん方がいます。ときには奥さん同伴で(こんなところにまさか愛人は連れてこないでしょう)。


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では、実際にはどうやって切符を配分しているのでしょうか?


私は最初、締め切りまでに届いた希望を全部コンピュータに入力して、それで誰かが「は~い、では抽選しますよ~! それっ!」とクリックするのかと思ったです。


でも、全然ちがいました・・。


手作業でのろのろと

おそろしいくらい伝統的な手作業でやっているのです。郵便やFAXの到着順ではなく、どうやって決めているのかはわかりませんが、おそらく何もルールもなく適当に気が向いたまま手に取った申し込み用紙から処理しているのでしょう、これで運不運が決まり、はじめてから全部終わるまでに3週間程掛かるのですが、全部希望が叶うか、或いはろくでもない席ばかり売りつけられるか、違いは大きいです。


機械ではなく係が手処理するのでかなり融通は利きます。欄外に「第一希望の席がなかったら、その次に安い席ではなく、upper slips(横の上の安い席)にして下さい」と書いておくとその通りにしてくれます。結構高くてもうーんと後ろになってしまうのは嫌ですからね。1、2度、切符割り当て作業中に電話が掛かってきtこともあり、そうなればしめたもの、ここは空いてる? じゃああそこは?と好きな席をフリーハンドで選べました。こんなことは稀ですが。


それならオンラインでやってみよまい

このような不公平で非効率な方法に対して抗議があったのかどうかは知りませんが、今シーズンからフレンズにもオンライン販売が実施されてます。別枠で確保されているようですが、今回オンライン用席を増やすということなので、私もはじめてトライしてみようかと思ってます。来週の開始日にたまたま休みを取ることにしているので、朝からパソコンに張り付いて頑張るべ~! アクセスが大変らしいけど。


しかしオンラインが便利で公平かと言うと、そうでもないですよね。処理する方の手間は大幅に省けるだろうけど、フレンズ側に立てば、パソコン使わない人もいるし(オペラハウスに来てるのはじいさんばあさんが多い)、働いていてそんなことやってられない人も(私もその一人だ)たくさんいるでしょ? 


それに、オンラインにすると、運良くアクセスできた人がどっさり買うこともできて、これはまずいのではないでしょうか? 今までは争奪戦になりそうな切符は2枚までしか駄目よ、という制限をつけていたのですが、もうそんなコントールも難しいですよね。これは調整しようとすればできる筈だけど、やってないようだし。

実際にやってみると時間もきっと掛かるだろうし、なんか紙ベースの方が、運は運として諦めがつくし、簡単なような気がします。


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どのオペラにどの席で頼むかは、様々な要素で決まるので簡単にはとても言えないし、毎回悩むところですが、では今回もまたあれこれ迷うことに致しましょう。


今回申し込むのは来年の2月から5月の分で、シラノ・ド・ベルジュラックという超マイナーなオペラはドミンゴも出るし(特に彼が好きでもないですが)、一番の狙いはチャイコフスキーの「ユージン・オネーギン」で、ロシアの銀髪男ディーマと人気急上昇中のテノールのRビリャゾンの再共演。7月のリゴレット はとてもよかったから。

ワーグナーのリングの最後「神々の黄昏」も人気に決まってるしし、Tハンプソンの「マクベス」も楽しみだ。でも、Aベルグの前衛的な「ウォツェック」だけは、以前見て頭痛がしたので今回はパス。