早速「キングコング」を観てきました。

ストーリーなどは映画案内 を観て下さい。


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素晴らしいCG映像は★★★★★
大規模なセットと精密なCG映像は期待以上の素晴らしさで、恐竜やでっかい昆虫に人間が襲われたり、キングコングと恐竜が闘うシーンはものすごい迫力。私たちはすごく前の席だったので臨場感は抜群でまるでその中にいるような。音響もリアルで、ドスンドスンという足音とか体にビンビン響いてきました。やっぱりこういう映画はこういう環境で観ないとね。この点は満足。


(しかし、この頃の子供は恵まれてますよね。私たちが小さい時に観た東宝映画「ゴジラ対キングコング」のちゃっちかったことったら)


高所恐怖症の私にとって一番怖かった場面は、エンパイアーステートビルディングのてっぺんシーン。ニューヨークの街を見下ろしてキングコングやヒロインが落ちそうになる場面が嫌というほどあって、私はもう目は眩むはお尻がムズムズするはで、椅子にしっかりしがみ付いてました。



構成と演技は★★★☆☆

映画としての出来が超一流だったかと言うと、残念乍らそうとは言えなくて、一番の欠点はひとつひとつのシーンが長過ぎること。素晴らしいシーンも不必要に長いと減点で、同じことを見せるのを30~40%減らせばちょうどよかったのはないかと。


第二の欠点は、あまりにセンチメンタル過ぎること。キングコングを人間的に扱うのはまあいいとしても、これが例え人間であっても白けるくらいのover the top(やり過ぎ)。この映画をいつか作りたいがために映画人になったと言うピーター・ジャクソン監督の思い入れが強すぎて、感動の押し売りをされてるような気がします。


演技はどうかというと、思わせぶりな顔のアップがやたら多くて、しかもワンパターンな表情の多かったです。ナオミ・ワッツは初めて見たのですが(恐怖映画は嫌いだからザ・リングは観てない)、美人だけど個性のない顔立ちだし演技も平坦で、同胞で友人のニコール・キッドマンのレベルにはほど遠いです。


「戦場のピアニスト」でアカデミー主演男優賞を取ったエイドリアン・ブロディが、役柄にぴったりとは言えない容貌ながら、大袈裟ではない演技で私は一番好印象を持ちました。こんな役、誰でもいいのであって、別に彼である必要はないですけどね。


イギリス映画「リトル・ダンサー」(原題はBilly Elliot。今ミュージカルがロンドンで人気です)の小さな主役ジェイミー・ベルも成長して熱演してくれました。


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大失敗作だったジェシカ・ラングとジェフ・ブリッジズのリメイクよりはもちろん良い作品です。

でもご覧になるのなら、大きなスクリーンと音響効果抜群の映画館でないと駄目ですよ。