穏やかで天気の良いクリスマスディでした。


クリスマスの着物2

イギリスのクリスマスは気分的にはお正月ですから、着物着ちゃいました。娘は嫌だと言ったので私だけ。ま、おめでたい日ですし、着物姿を生で見るのははじめての親戚のためにもうんと派手に、そして日本的なわかり易い柄にしてみました。ウールですけどね。お義姉さんが特に喜んでくれました。

 

クリスマスの着物模様   赤い椿の帯

着物を着たおかげでおさんどんはしなくて済んでしまいました。さぼるつもりはなくて、割烹前掛けで手伝うつもりだったのに、着付けに手間取ってるうちに準備が全て料理ができてしまい、お給仕も私は動きにくいだろうからと(たしかに袂が邪魔だし動きたくない)トーチャンと娘がやってくれました。

私はお客様のように座ってただけ。こんな楽チンはじめて。でもこの手は一度しか使えないだろうなあ。


クリスマスディナー3  トーチャンの手料理


定番のクリスマス料理は簡単。ターキーとポテトをオーブンでローストして煮野菜とソーセージを添えるだけ。それでも人数が多い家庭は大変でしょうけど。ターキーはとくに美味しくはないですが、あの大きさと形が大事なのでしょう。それでも手を掛けようとしたら手作りで凝ったことできるのですが、我が家は一番簡単バージョンで、ターキーのstuffing(内臓を出した空間に詰めるもの)も市販ので済ませます。まあ味よりもここは形ですから。


デザートは市販のクリスマスプディングとチーズ&ビスケット。クリスマスプディングというのは焦げ茶色のねっとりしたリッチなスポンジに乾燥フルーツが入っていて、上にブランデーをたっぷり注いで火を付けると青い炎がきれいです。食べるときはこってりとしたクリーム類を。

美味しいとは思いませんけどね。私は乾燥フルーツ苦手だし。


xmas speech 1 xmas speech 3 今回は合唱隊も出演


ディナー(と言ってもちょっと遅めのランチ)が終わって午後3時になるとテレビで女王様のクリスマスメッセージを観ます。1932年から続いているイギリスと英連邦の国向けの恒例のこの番組は10~15分間くらいで生放送ではないですが、まあ日本の除夜の鐘みたいなもので、これがないとクリスマスになった気がしないという人も多いです。立場上あたりさわりのない事しか仰らないのですが、一年を振り返る女王様ご自身のお言葉で私たちも「そうそう、そういう事もあったわねえ」とうなづくわけで、去年のボクシングディの津波や大地震、そして勿論7月のテロという悪い話題が多かったのは仕方ないですね。



さて、イギリス人が教会に行くのは洗礼と結婚と葬式だけと言われるほど宗教とは縁が無いし、クリスマスですら教会に行く人もカソリック教徒に比べればうんと少ないですが、英国国教会の首長である女王が行かないわけにはいかないので、王室一族がクリスマスを過ごすノーフォーク州のSandringham House敷地内の小さな教会に500メートル歩いて、沿道の人たちに手を振りながらお出かけになります。

今年注目されたのは当然の事ながらカミラ。こういう場面でファッションセンスが問われるのですが、ブルーグレーのコートと帽子とても素敵でした。


xmas service 3    xmas camila


xmas service 3  毎年子供から花をもらう女王様。でも来年からはちがう場所。