ロイヤル・オペラ・ハウスのLa Bohemeに3回も行きました。チョキグッド!


見飽きた(今までにROHだけでも4回)&聞き飽きた(CDやテレビ、DVDで一体何度観た事か)なのに、また3回も行ったのはもちろん愛するマルセロ・アルバレスがお目当て。キャンセルすることもあるかもしれないのでこのうち1、2回は予備だったのですが、諸事情で結局全回行きました。


10月23日の初日は立見席(7ポンド)、11月2日は舞台袖の2列目(47ポンド)、11月10日はアンフィシアターの前から2列目(50ポンド)で、おお、なんと100ポンド以上も使ってしまったわ。


筋書きなどは去年の6月 の記事を読んで頂くとありがたいですが、ブログを初めた頃は丁寧にまじめに書いてたんだ~と自分でも呆れる感心する程長いので、エイヤっとチョン切って短い説明考えようかと思ったのですが、すみません、どう転んでも泳いでも走っても時間ないし(今週はジムにも行けないのでそれすらできませんが)、必要な方はやっぱりそっちで読んで下さいませ。


まず、ネットで拾ったパフォーマンス中の写真を載せときましょう。


la boheme 1   la boheme 3  

       1974年から使ってるセットと衣装はさすがに古めかし過ぎるぞ



la boheme 2   la boheme 4


それでは、次はすぐに本日のメイン「パフォーマンスあーだこ-だ」に進みましょう。

(ここからの写真は私が撮ったものなので、ほとんどがクリックで拡大します)。


Rodolfo(詩人)     Marcelo Alvarez

Mimi (お針子)      Katie Van Kooten

Marcello (画家)     William Dazeley

Musetta ( 画家の恋人) Nuccia focile ( Anna Leese)

Colline (哲学者)     Alexander Vinogradov

Schaunard (音楽家)   Jared Holt

指揮者(美男子)     Phillpe Jordan            



 いよっ!丸ちゃん、待ってました。太めの二枚目!二重アゴが魅力!



アルゼンチン人で世界一のテノール(私の意見では)、マルセロ・アルバレスは初日はいつものように好調でスタート。彼はいつも安定して凛とした美声を聞かせてくれるので、ある意味いつも同じでつまんないっちゃつまんないのですが、安心して聴けてこれも実力のうち、さすが大スター、だから誰にでも自信もってお勧めできるのよね


と思っていたのですが、


なんと2回目はがくんと不調。声量はないし響きが悪い。2幕目はかなり回復したものの、生彩に欠けました。それでもまだ充分上手なのですが、折角この2回目の舞台横のステージに近い席からまじかに見るのをずっと楽しみにしてたのに、丸ちゃん裏切るなんてひどいじゃないの。

丸ちゃんも調子悪いときあるんだ~、不調だと丸ちゃんこうなるんだ~・・・歌手は生モノだから仕方ないけど、残念だったわ~ダウン


3回目は9割方は普通に戻ったけど、この席からじゃ遠いし、後ろが壁じゃなくて空間だから音が跳ね返ってこなくて充分に味わえないのよね。 


というわけで、彼のために3回も行ったのに、なんか物足りなかったわね。ま、来年のトロバトーレはうんとうっとりさせてね。


 10月23日のカーテンコール(ムゼッタは代役)



結核で死んでしまう可哀相なお針子ミミ役に抜擢されたのは、Katie van Kootenという新人ソプラノ。アメリカ人ですが、ROHの若手歌手育成プログラムを卒業したばかりの人。

抜擢されたといっても、すでに彼女は「つばめ」や「ファウスト」でゲオルギューが出られない日の裏キャストをやっていて、この育成プログラムのために誰か早く実績を作りたいROH側の気持ちはわかるけど、だからと言ってこんな水準以下の人を出してはいけないですね。

美人ではなくても若いだけで可憐だし一生懸命頑張ってる努力はみとめるけど、くぐもった不快な声、高音は割れるし音程は狂うし、低音はちがう声質でつなぎ目がスムーズじゃないという私の一番嫌いなタイプ。2回目はかなりましだったけど、それでもアルバレスと共演できるレベルではありません。


それでも誰よりも大きな拍手をもらった日もあるのは、ROH育ちの若手を暖かく応援してあげようというROH常連の優しさでしょうか?実力だけが勝負のこの世界で、それはいけませんね。


それとも、気に食わないのはもしかして私だけ? 

  ・・・んなことないと思うけど・・・


「わお、ROHはこんな良い歌手を育てたのか。素晴らしいことであるよ。是非うちにも主役で歌って頂こう」などと思う他のオペラハウスはまずないでしょうから、彼女はこれからもROHにしょっちゅう主役級で出てくるってことでしょうか? ゲロゲロうんち


 la boheme 2 Nov 1

                             誰が一番ハンサムだ? (答えは下に)


女の子ムゼッタのNuccia Focileはこの中では丸ちゃんの次に知名度の高い歌手なので、2回目はさすがベテランと思う出来で、Katieが大きく差をつけられたのですが、3回目は声が出ず、いいとこ無し。芝居は上手でしたけど。


それに引き換え、1回目に代役で出たAnna Leeseの素晴らかったこと。声を出した瞬間に皆がド度を抜かれたにちがいない程の大きな張りのある声。私は彼女をBYOのロメジュリクラシカルオペラカンパニーのコジ で聴いたことがあり、大きな声を持て余して荒削りなのは改善の余地ありですが、楽々と出るあの張りのある大声は稀にみる素質で絶対前途有望。このROH出演で大きなチャンスをモノにできるといいですね。声はそのままでもうちょっとコントロール力をつけてまっしぐらに進んで欲しいものです。


男の子男の子男の子 ロドルフォの友人トリオは、役柄の実年齢にかなり近い人ばかりだったのはよかったし、デブ丸ちゃん以外は「貧乏でいつも空腹」な若者たちににぴったりな体型でした。


だけど、ムゼッタとくっついたり別れたりするマルチェロが一番大事ですが、イギリス人のWilliam Dazeleyは影が薄くてぱっとせず。

ショナールのJared Holtは若くてハンサムなニュージーランド人だけど実力は一番下で、声が聞こえないぞ。


救いは有名な「外套ソング」のある得な役コリーネのロシア人Alexander Vinogradov。低音には魅力を感じない私が聞惚れたくらいだし、それに、低い声に似合わないかわゆ~い顔なんだもーん ラブラブ!

 

 

「僕、東京でカルメンに闘牛士の役で出るからさ、見に来てね」と可愛い顔で言われちゃあね。行ける人は行きましょう。


         「はい、一番ハンサムなのは僕です」

と自分で言ってる指揮者のフィリッペ・ジョーダン。 ピンボケなのが残念ですが冗談ではなくマジで良い鼻してます。ちゃんと髪もきれいにセットして意識してるわ、こいつ。



32年前から使ってて、埃だらけのパリの屋根裏部屋。誰か掃除してんの?



正面から見たのは初めてですが、絵的には美しい舞台です。シコフ、コトルバス、アレンで80年代に映像もあり。よほどの歌手が出ない限りもう行かないと思うので、もう見納めかも、と感慨深く眺めました。


と思ったけど、本当は今回このもう一度行きたかったんです。最後の3日間はちがうチームで、Hei-Kyung HongのミミとFrank Lopardoのロドルフォ。でももう私が買える50ポンド以下の切符はありませんでした。丸ちゃん人気で売れ行きが良いのだと思ってたけど、そうじゃなくて、誰が出ても「ラ・ボエーム」というだけで売れるんですね。甘く見ないで買っておけばよかった。 んちゃ!



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