19歳の娘は、日本では着物を着て出掛けたことはあるのですが、ロンドンでは家の中で着たことがあるだけで、外に出たことは今まで一度もなかったのです。シャイだから嫌がるかな、と思ったのですが、今回意外にもロイヤルオペラハウスに着物で行こうよと誘ったら、二つ返事でOK。


でも当日になったらやっぱり恥ずかしいから嫌と言うかもとも思っていたのですが、無事に実現して、私としてはちょっとした達成感。

久し振りに暖かくなり、着物でお出掛けするには理想的な穏やかな小春日和でした。



    


娘は薄い緑の綸子に金糸銀糸の蝶々の刺繍の入った振袖。知り合いを通じてロンドン着物グループにご寄付頂いたうちの一枚です。緑地に金の亀甲柄の帯は私の若い頃のもの。


私は赤い蝶々帯に合う着物を選んだ結果、この娘時代のぼかしの小紋になしました。


ご一緒したEさんは、1月29日 にラメで光り輝く訪問着をお召しになった方ですが、今日は上品なピンクの訪問着。蝶々の柄が豪華で華やか。金と銀の袋帯にはピンクも入っていて、この着物にぴったり。素敵なお召し物をたくさんお持ちなので、これからもここでご紹介できると嬉しいです。



さて、3人とも蝶々をあしらった装いなのは、偶然ではありません。


今日のテーマは蝶々、とくれば、どのオペラを観に行ったかは明らかですね。


そうです、プッチーニのマダム・バタフライに決まりです。オペラのことは又あらためて書くとして、今日は着物の写真をご覧下さいまし。




折角振袖着せるなら華やかな帯結びを思い、おっかさんは本を見ながら練習したんです。


ふくら雀がどうしてもきれいにできなかったので、結局この立て矢結びにしたのですが、いかがでしょうか? ちょっとバランスが悪いしもうちょっと角度があった方がよかったのでしょうが、まあ初めてなので大目に見てつかーさい。



   


カメラ12時半開始の昼公演だったので、いつもは暗いホールも今日は明るくて、きれいに写真が撮れました。


今日は着物姿が3人もいて目立ったせいもあるでしょうが、やはり日本を舞台にしたオペラを観に来て着物姿を見るのは特別のものがあるのか、皆さんの視線が強く感じました。実際に声を掛けて下さった方は特に多くはなかったのですが、「あらっ、着物の人がいるわ。これ本物が着物なのね」という納得の眼差しというか。


「今日のオペラ、どうだった?」「それがね~、キモノ着た蝶々さんみたいな人たちがいたのよね~」、という会話がいくつかなされたら嬉しいのですが。



ビールそう言えば、ホールのあちこちで「キリンの壱番搾り」の宣伝試飲をしていたのですが(そんなこと初めて見ました)、その人たちが着物でなくてよかったです。もしそうなら、私たちもウェイトレスだと思われてしまいますもんね。


娘は地下鉄の中でも平気で一人で立っていたりして、「へえ、シャイな子なのに意外だわ」とちょっと見直したりして。イギリスではジロジロ見るのは失礼なこととされているので、不快な思いをすることはないですけどね。私だって着物のときは日本の方が注目浴びてる気がするほどですもん。



ニコニコともあれ、娘のロンドン初着物お出掛けは成功したようで、彼女も結構嬉しかったのか、なんと明日も一緒に着物で出掛けてくれることになりました。 

さるパフォーマンスを観に行くのですが、ポップなイベントなので、今日よりはうんとカジュアルな着物にします。

楽しい週末だわ~チョコ


 

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