24日からのパリ小旅行のことは少しづつアップすることにしますが、まずは着物。
せっかく花の都のオペラハウスに初登場するのですから、思い切り華やかでかつ本物の着物にしたかったのですが、海外に着物を持っていくには(最初は着て行くつもりだった)現実的には制約があり、汚れないように気を回す余裕もないだろうと思い、それに天気もちょっと怪しそうだったので、カルメンさんと相談して二人とも「安心の洗える着物」にすることにしました。
そうすると、選択の余地はほとんどなく、こういうコーディネートになりました。
カルメンさんには、私が去年11月に神戸の古着屋さんで買って大阪で着た
藤色の小紋をお貸ししました。
彼女の持っていた御所車の帯が着物の柄と同じで、帯の銀色が夜に相応しい華やかさを増し、超安価だった私の着物もぐんとグレードアップ。
よかったね、藤色着物ちゃん。
私が着たサーモンピンクの色無地と乱菊模様の帯は秋に名古屋で買ったもの。この着物に合う帯は何本かあるのですが、この帯の軽いことが決め手になりました。
初春に菊の柄って変じゃない?と思うのは日本だけで、菊=秋とは誰も思うわけないし、いつもように季節感は無視。
帯が地味なので、帯揚げは白地に赤の飛び絞りでアクセントにしたつもり。金銀の帯は重くて諦めた代りに、せめて帯締めを金にしてみました。
二人ともほとんど無地の着物というのも見た目淋しいだろうなあと思ったのですが、二人で着て並んだら、すっきりしてなかなか良いではないですか!? 淡い色の組み合わせも悪くないし、このモダンなバスチーユのオペラハウスには更にぴったりだったような気もします。
オペラハウスのロビーはとても混んでいたので自分たちの写真も撮れませんでしたが、他にも、できれば写真を撮りたかった着物姿の女性がいたんですよ。
その人は20歳くらいの若い女性で、そのまま成人式に行けるような赤や緑の色鮮やかな振袖姿でした。
そして、一緒にいたのはお姉さんでしょうか、その人は黒地に白の総絞りの着物の反物で作ったロングドレスをお召しだったのです。
そのドレス自体はシックでとても素敵だったし、振袖の方も頑張って可愛かったですが、なんか二人のバランスがちょっと・・・
二人をセットで見た場合、私とカルメンさんの方が勝ちでしたね、はっきり言って。
ハッハッハッ
って、つい張り合ったりして。
もっとも、向こうの二人が私たちのことを、「まあ、あの人たち、安物の洗える着物よ。正絹の私たちが勝ちね」と思ったとしたら、それはそれで当然なので、別にいいですけどね。
でもね、ポリエステルの着物にしたのは正解でした。終演後、外は雨降りでしたもん
というわけで、やっと実現したパリのオペラ座着物デビューは、ガルニエと呼ばれる昔からある絢爛豪華なオペラ座(あの「オペラ座の怪人」が出没したとこね)ではなかったのと、着物でご一緒する予定だったパリ在住の美しい友人が都合でいらっしゃれなかったのが残念でしたが、「あら、着物」という視線も充分浴びたし、嬉しそうに微笑んで下さった方もたくさんいたし、声を掛けて下さった方もいて(通訳がいたので救われました)、まずまず成功だったのではないでしょうか?
スーツケースで一式運ぶのは結構大変で、「私たちもよーやるよね、こんなこと」と半ば呆れながらも頑張った甲斐はありました。こんな機会はもうないかもしれませんしね。
ところで、背景がなんかオペラハウスらしくないんだけど、と不思議に思っていらっしゃる方、私たちがまずどこに行ったのか、次の記事でわかりますから、楽しみにして下さいね。なるべく明日アップできるように頑張ります。
(あっ、そうだ! マダム・バタフライの記事がまだだった・・)