トーチャンの次は娘の近況を書く予定でしたが、ちょっと順序を変えて、ワタクシの番を先にします。
おじいちゃんが亡くなってトーチャンの人生を考え直すにあたり、それは当然ワタクシにも影響のあるわけで、二人であれこれ可能性を探った結果、５０代の私たち夫婦もこの先そんなに長く活動的でいられるわけではなし、元気なうちに人生を楽しまなくちゃということで、それには私も自由の身になることがベストであろうという結論に達しました。
今の仕事は私に向いているとは思えないし、２６年間働いた会社を辞めるのに未練はありません。
贅沢さえしなければ、二人で長年働いてきた貯えで、年金をもらえる年齢になるまでなんとかやっていけそうだし、おじいちゃんの遺産も入ります。
やりたいことは山ほどありますが、まず今年は何からしましょうか？
夏はイギリスが最高ですから、長い夏の夜を楽しみながら、Promsの通し切符でも買って頻繁にロイヤル・アルバート・ホールに通うのもいいですね。開始前にはハイドパークでゆっくりピクニックなんぞして。
９月の終わりから１０月に掛けては、米国ニュージャージ－にドライブ旅行。トーチャンがずっと行きたがっていた所なのですが、その頃たしか紅葉がきれいな筈。年に二回の決算時に会社に縛られてこれは不可能だったので、真っ先に実現させたい旅行です。
お正月は久し振りに日本で過ごしたいです。娘と私は一度だけ行きましたが、トーチャンは初体験。これまでも私は日本には結構行ってますが、その前後が仕事のしわ寄せで忙しくて、行く前にゆっくり計画したり帰ってから思い出を整理する余裕などありませんでしたが、次からはレストラン検索を徹底的にすることもできるし、より充実した日本滞在ができるのは確実です。
そして、日本にはまた３月末から４月に行って、桜の蕾がふくらんでから満開になり散る去るまで見届けたいです。日本の桜があと何回見られるかと思うと、一回一回が貴重です。
行ったことのない他の国や街も、時間を掛けて計画する楽しみを取り戻したいです。
そういう、今まで行けなかった時期の旅行も楽しみですが、もっと心待ちにしていたのは日常的な時間の使い方。
まず、リタイアしたら映画三昧をするのが私の夢。この２０年間にたくさん見逃したし、昔観て感動してもう一度観たいと古い映画もどっさり。また絵も描きたいし（高校大学は美術部だったのよ）、ちゃんとお料理もしなくちゃだし、楽器演奏やスポーツで何か新しいお稽古事もしたいです。幸いこの国ではほとんど無料のようなアダルト・スクールが充実しています。無料といえば、国中が散歩道のようなこの国で、健康のためにもトーチャンと歩き回ることに致しましょう。
更に、もうすぐ２０歳の娘がひとり立ちしたら、将来日本に住むかもしれないし（理想的にはイギリスと日本と半々）、その時は私の英語も少しは役立つかもしれないので（一応、高校英語教師も資格もあるし）、そのときに備えて英語を上達させないといけないわけで、いっそ最後の力を振り絞って大学院にでも挑戦しようか・・・
などど、心弾む計画で頭が一杯の私に、娘が言いました。
「ねー、マー（娘は私をこう呼ぶ）、日本にもエイプリル・フールってあるの？」
