６月２日、家族とPirates of the Caribbean At World's Endを観にいきました。
折角娘が成長したのに、いまだに家族で行くのはこんな子供映画ばかりってのも物足りないですが、私が観たがるしっとりした大人の映画はトーチャンも娘も行きたがらないので。そういうのは自分ひとりで会社の帰りに行くしかないのですが、なかなかその時間を見つけられません。
今年はこれが３本目の映画だし（「シャーロットの贈りもの」、「スパイダーマン３」）、この夏に行く予定は「シュレック３」、「ハリーポッター」と、嗚呼もうほんとにガキンチョものばっかり
学生時代は文芸作品や難解な文化的映画を（意味はわからなくても）観まくっていたのとえらい違いだこと。今見たら（とくに英語ものは）もっと深い楽しみ方ができるに決まってるのに、勿体無いったらないですね。
さて、このカリブの海賊３作目は駄作と聞いても観にいったのは、ご存知ご贔屓のオーランド・ブルームがお目当て。愛する人は大きな画面で観たいですもんね
。（ジョニー・デップも好きですが、この映画の彼はノー・サンキュー）
一年前に観た２作目は、その時の記事
によると内容が薄くて小山アクションばかりだったのですが、この第三弾は逆にあれこれ詰め込み過ぎ。両方同時に作ったのに、配分のが悪いこと。
今までの謎がこのエピソードで全て明らかになって最後はすっきりまとまるのですが、前半はストーリー展開が下手くそで、よく理解できませんでした。幸い休憩の間に（公式の休憩なのかどうか怪しいけど、シーンの途中でぶつっと切れて１０分オフだった）、すでに一度友達と観にいった娘が説明してくれたので助かりました。
内容が中途半端なのがこの映画の一番まずい点で、ディズニーらしく子供の娯楽映画というのならもっとシンプルにしなきゃ理解できないし、或いはせっかく３作も作るのだから壮大な物語にというのなら、「スターウォーズ」ほどは無理としてももう少し時間的広がりを持たせるべきではないでしょうか？
アクション・シーンは素晴らしいし、戦いの虚しさを表現する詩的なシーンもあったりして（テーマから外れてるだろうけど）、大スクリーンで観る価値はあるし、脇役に至るまで登場人物は上手く描かれているし、主役３人は魅力いっぱいだし、Hanｓ Zimmerの音楽も私は好きだし、良いところはたくさんあるのに、シナリオが悪いんでしょうね、残念
。
カリブの海賊シンガポール団体旅行の巻。 ジョニー・デップも東洋風衣装にしたら？
そうだ、これからこの映画をご覧になる予定の方（特にお勧めはしませんが）、一つ大事なアドバイスがあります。
映画終了後の出演者とかの名前が出て来ても、まだ映画は終わったわけではありませんので、スクリーンの前を離れちゃ駄目ですよ。何百人もの名前が出てきてうんざりするほど長いのですが、その後に大切なシーンが映されますのでお見逃しなく。
私たち家族は音楽を聴きながら映画に携わった多くの人たちの名前を延々と眺めるのが結構好きなので、いつも完全に終わるまで席をたたないのですが（お掃除の人が苛々と呆れてます）、そんな人は他にはいなくて、今回も皆さん最後のシーンを見ずに出てっちゃいました。
さまよえるオランダ人
というのはご存知ワグナーのオペラなのですが、この映画にその英語名であるThe Flying Dutchmanという名前の海賊船が第二作目から登場します。きっとストーリーを考える人たちの中にオペラ好きがいたんですね。
呪いを受けて永遠に海をさまよっているオランダ人船長が、心から愛してくれる女性に巡り合りあったとき呪いが解けるというロマンチックなストーリーがワグナーのオペラで、設定は少し変えてあるのですが、この船はこの映画の重要な要素です。
ＲＯＨでこのオペラ、７年にやったきりなので、そろそろ又聴きたいなとつい思ってしまいました。でも、今年の秋はリング四夜連続公演があるし、しばらくワグナーは来ないかも。それに私もリングの後は「ワグナーはうんざり～」と思うかもしれないし・・・
（ここからはネタばれになるので、これから映画を観る予定の方は読まないで下さいね）
カリブの海賊の４作目を作るかどうかは未定のようですが、私としては是非ともこの船を中心にした続編を作ってもらいたいところです。だって、オーランド・ブルームがこの幽霊船の船長になったんですもん。ジョニー・デップのおふざけキャプテンはもういいから、次はオーランド主演でロマンチックな映画にしてもらいたいわあ。オーランドはちゃんと演劇を学んだ役者だから、まとまな演技をさせてあげたいの、というファン心
。
マジな話、駄作ばっかしに出てないで、そろそろ作品選びを気合を入れてやらないとヤバイよ～、オーランド。
