学校先日、娘の通うアート基礎コースの終了展覧会に行って来ました。


我が家から更に北に行ったロンドン郊外とももはや言えない田園の中にある大学付属のカレッジで、約150名が様々な種類のアートを学び、一年の間に皆それぞれ何を専攻するか方向を決めたようです。


結局うちの娘は、絵ではなく3Dモデル作成という珍しいコースを選び、この大学にそのまま進むことになったのですが、


アートロンドンにはいくつか有名な美術大学があり、そこにもそれぞれ基礎コースはあるのですが、有名美大入学はとても競争が激しいらしく、そういうところは基礎コースですらなかなか入れてもらえません。娘も一つ願書を出したのですが入れてもらえずがっかりし、滑り止め校だった今のカレッジに仕方なく行くことにしたのでした。

そして次の年は有名大学を目指そうかとも思っていたようですが、結局今のところでやりたい学科が見つかって、それは有名美大にはないコースだし、環境も居心地もいいので、ここで3年間学ぶことにしたようです。有名校ほど水準は高くないでしょうが、だからこそ娘は簡単にトップクラスにいることができるわけで、シャイな彼女には向いてるかも、とも思います。


本中学高校も、有名私立を狙えば入れないこともなかったかもしれないのですが、そこで優秀なライバルに囲まれて四苦八苦するより、近所のごく普通の公立学校でいつもトップクラスでいられる方を選び、先生たちからも大事にしてもらえて、それはそれで快適な環境だったようです。


有名大学を出ていないと就職のときに不利なのかもしれませんが、それはその時のこと。本人は学校の名前には拘っていないので、今のところで誉められながらマイベースで彼女なりに頑張って欲しいものです。今まで授業料は一度も払ったことがないのですが、この前「よくできました」ということで賞金まで少し貰ってきました。良い子良い子。


カメラ 写真はクリックで拡大します
  

さて、今回の展覧会では各自が自分のスペースの中で自由に展示するのですが、うちの娘は1,5メートル四方くらいの壁いっぱいに動物ばかりを並べました。


終了プロジェクトとして「動物キャラクターのクレイアニメ」を選んだので、その取材に行った動物園での写真等を元にまず動物を可愛いキャラクターにして描き、何種類かの動物の3Dモデルを作り、その候補の中から最終的にワライカワセミという鳥を選び、少しづつ動かしながら一こまづつ写真を撮り、「動物園の檻の中で歯磨きをするトリ」のアニメーションを作りました。僅か5、6秒の画像ですが、後のタオルが風になびき、枝に乗ってるコップが下に落ちるというおまけアクション付き。



  


これを見たら誰もがこの子はキャラクター作成を専攻するのだろうと思うでしょうが、(それを選ぶこともできたのに)、そうじゃなくて、もうちょっとシリアスな模型作成学科なんです。但し、キャラ作成もさせてもらえるようで、途中で転科することもできるそうなので、結局キャラの道に進むのかもしれません。やりたい事がたくさんあるのに一つを選ぶのは難しいけど幸せなことですね。


誰でも入れたらしいこの基礎コースの水準は幅広いのですが、中に何人か明らかに才能があってなかなかのレベルの子もいました。ちがう種類のアートを比べるのは難しいとは言え、客観的に見てもうちの娘の作品はベストなうちの一つに入るのではないかと思うし、見た人たちも皆誉めてくれました。


周囲に遊ぶところは何もないけれど、郊外の大学は広々として良い環境です。ここで秋から3年間、楽しく過ごしてもらいたいものです。


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