(リングに取りかかる前に、他のを簡単に片付けてしまいましょう)


10月21日午後、ロイヤル・フェスティバル・ホールにフィルハーモニア・オーケストラのコンサートを聴きに行きました。このホールを拠点にしている彼らのコンサートはしょっちゅうあるので、共演するソロ演奏者が誰かによって行くかどうか決めます。

来年1月にはキーシン様が出るのでそれが勿論目玉なのですが、ついでについ何枚か買ってしまいました。


これもその一つで、一年半前にすぐお隣の中ホールQueen Elizabeth Hallであったリサイタル以来のユンディ君。

その時の記事 を読み返すと、中国のキムタクというのは誇大広告にしても、演奏中の表情が豊かで楽しめたとあるのに、今回は手違いで顔が見えない席を買ってしまいました。


それならば、仕方ない、リサイタルの時はビジュアル面に気を取られたけれど、今回は音だけに集中してお手並み拝聴といきましょう。


クリップコンサートのブログラムはこちら


Sibelius Finlandia, Op.26

Grieg Piano Concerto in A minor, Op.16

Holst The Planet Suite, Op.32


Philarmonia Orchestra

Charles Dutoit conductor

Yundi Li piano

Philharmonia Voices





スイス人指揮者シャルル・デュトワ (ピアニストのアルゲリッチの元亭主)を見るのは初めてですが、上手だと思ったことはないフィルハーモニアだし、シベリウスは好きだけどフィンランディアは聞き飽きているのでどうでもいいというか、ユンディ君だけを聞きに来たわけですかね。

とは言いながら、東洋人だし若くて童顔のユンディ君は燕尾服が全く似合わないのに比べ、長身のデュトワはかっこ良いなあと見惚れてしまいましたわ。美貌が売り物のユンディ君も、西洋人の中に入るとどうしても見劣りしますね。


たいていはコーラス席に座る私、この席は初めてですが、後ろは壁なので音的にはなかなか良し。


グリーグ(またはグリーク)のピアノ協奏曲イ短調は有名過ぎて聞き飽きているのですが、さすが超ポピュラーなだけあって華やかでわかりやすい美しさに満ち、技術t的にはさほど難しくはないようにも見えるので、誰が弾いてもそれなりに盛り上がる筈。



ユンディ君も何箇所かは間違えたけど、ショー・マンの彼のこと、メリハリ利かせて聞かせどころを押さえ、大ホールに相応しい華やかな演奏ぶりで、充分合格点。(若いのに誤魔化すのが上手というか。でも音色はきれいだから許そう)


もちろん、天才キーシン様とは格がちがいますが、最初からキーシン様と比べるのだけはやめようという堅い決心なので(これは誰にでもあてはまる)、雑魚と比べでてどうのこうのなんてキーシン様に失礼なことは致しません。


しかし、それなりの魅力もあるユンディ君でひとつ気になったのは、そのあまりに大袈裟なアクションで、後ろ姿しか見えない私の席からでも彼が何度も手を鍵盤から50センチくらい高々と挙げるのが見えました。

ラス・ベガスのエンターテイナーじゃあるまいし、不自然なオーバーアクションは反感買うよ。少なくとも私は嫌だ。迫力や華やかさは身振りじゃなくて音で示さにゃあ!


さて、若手中国人ピアニストということでどうしても比べてしまいそうなのがランラン君ですが、来月リサイタルがあるんです。ばっちり顔も手も見える席なので、顔はユンディ君に負けてますが、そちらの方がずっと楽しみです。









走る人休憩後のホルストの「惑星」は聞かず、一緒に行った友人とお茶してからロイヤルオペラハウスへ急ぎ足で歩きました。実はワグナーのジークフリートとダブって買ってあったので。両方とも3時に始まったのですが、ジークリートの第一幕だけ諦めて、ちょっとこちらに行ってみたのでした。こちらをやめてもよかったんですけどね、ま、場所は近くだし、切符代は安いし、初めて掛け持ちしてしまいました。



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