11月15日のROHでのthe World Stageと銘打った資金集めガラ公演に行ってきました。
まず、プログラムはこちら。赤字はバレエ、青字はオペラです。
conductors : Boris Gruzin, Nicola Luisotti
司会 : Simon Callow, Diana Quick
①Homage to the Queen Entree The Royal Ballet
②Macbeth 'Pieta, rispetto, amore' Act IV' Paolo Gavanelli (Samuel Rameyの代役)
③La Traviata 'Ah fors'e lui' Liping Zhang
④Requiem Sancatus and Pie Jesu Leanne Benjamin, Jonathan Cope, Anita Watson, ROH chorus
⑤Carmen 'Toreador' aira Gerald Finley
⑥La Boheme 'Che gelida manina' Joseph Calleja
⑦La Chatte metamorphosee en femme Alexzandra Ansanelli
⑧Carmen Pas de deux and solo variations Tamara Rojo, Roberto Bolle
⑨Tosca 'Vissi d'arte' Karita Mattila
Te Deum Paolo Gavanelli, Hubert Francis, chorus
interval
⑩La forza del destino Overture
⑪Nabucco 'Va pensiero' chorus
⑫Nimbus Marianela Nunez, Zenaida Yanowsky, Eric Underwood, Edward Watson
⑬Yumba vs. Nonino Micheal Nunn, Gary Avis, tango quintet
⑭The Consert 'Mistake' Waltz Mara Geleazzi, Sarah Lamb
⑮La Boheme'O soave fanciulla' Joseph Calleja, Liping Zhang
⑯Eunene Onegin fnal scene Gerald Finley, Karita Mattila
⑰Stars and Stripes Pas de deux Alina Cojokaru, Steven McRae
一言で言うと、バレエは素晴らしかったけどオペラはぱっとしなかったので、これをもう一度ビデオで観るとすると、バレエは全部興味深く観るけど、オペラはほぼ全部早送りですっ飛ばします。バレエはほとんど初めて観るものばかりなので新鮮だったということを差し引いても、バレエの勝ち。
オペラでかろうじて良かったのは、ロランド・ヴィリャゾンの代役であるジョセフ・カレジャのみ。立派な声量でよく伸びる声は心地よし。でも一本調子なので、長く聞くと飽きるでしょう。
いつもは手堅いフィンリーは今日は声量がなくて精彩を欠いたし(カルメンの闘牛士の歌は聞き飽きたし)、マッティラも売り物である澄んだ高音がハスキーになってしまって残念。
実力のあるこの二人は、絶好調でなくても存在感があって、ガラで歌うに相応しい風格も備わっているけど、中国人ソプラノのLiping Zhangは明らかに格下で水準以下。 彼女に決定するまでにアプローチして断られた歌手のリストを見せろってんだ。
それに、盛りを過ぎたサミュエル・レミーがキャンセルしたのは全然かまわないけど、代役がガヴァネッリおじさんではねえ。
バレエは、①で色鮮やかににぎやかに始まり、②では引退したジョナサン・コープまで担ぎ出して(踊りらしい踊りはなく、ベンジャミンのかつぎ役だけだったけど)、⑦は猫の扮装のコミカルな仕草でリモートコントロールのネズミも登場。
⑧のカルメンは、タマラとロベルト・ボッレという美男美女カップルが芝居っ気たっぷりに踊ってくれて素晴らしかった。ボッレは闘牛士とドン・ホセの二役で、ハンサムな男はどちらも絵になること。
⑫のNimbusはモダンバレエで、男女二人づつはタイツなしの素足。サイモン・キーンリーサイド夫人であるヤノウスキーをやっと見ることができたけど、こんな近くから筋肉まではっきり見える長い足を大股開きされるとこちらがタジタジしてしまい、肌の色が4人ともちがうのも艶かしいったらありゃしない。女性二人が印象的。
⑬は、the Ballet Boyzという二人のタキシード男性二人のチーム。一人が怪我で欠場したために、ロイヤルバレエ団のGary Avisが代役だったのだけど、この代役の方がうんと上手ってのもナンだわね。
化粧したタキシードの男二人がいちゃついたり喧嘩しながらユーモラスにカップルとしてタンゴを踊るという一種の変態娯楽なんだけど、タンゴとバレエのミックスも見事だし、Avisの妖しい美しさと踊りの上手さでもうこれは立派な芸術。彼のバレエ引退の仕事はこれで決まりだ。来年サドラーズにthe Ballet Boyzが出るけど、Garyも出るなら見に行くよ。
⑭はお笑い路線。「振りのまちがい」をテーマに女性6人がコミカルに笑わせてくれて、さらに盛り上がりました。
⑰トリは、先シーズンは怪我で長期欠場だったアリーナ・コジョカル。今度はパートナーのコボルグが怪我をしたので、お相手はスティーブ・マクレー。アクロバット回転で華やかにフィナーレ。ジャンプはコボルグで見たかったけど。
カーテンコールの写真はクリックで拡大します。
ガヴァネッリおじさん、駄目だよ~、美男子のロベルト・ボッレの隣になんか立っちゃ。 タマちゃんは嬉しそう。
さよう~なら、さよう~なら、好きになった人~♪
マッティラとフィンリー
コジョカルとマクレーの小粒コンビ
バレエ勢揃い!一番右の黒いタキシードがタンゴを踊ったAvis。その隣の背広がかつぎ屋ジョナサン・コープ。一人異質(体型が)人はソプラノのAnita Watson。
全員集合。Zhangのドレスは目立ってたけどね~。歌がね~・・・
いやー、バレエもたまにはいいですね。Stall Circleの最前列で舞台からうんと近くだったので、満足満足。