4月15日は、先日ご案内した振袖展示会
の初日で、夜オープニング・パーティがありました。
日曜はコンサート、月曜日はオペラと帰宅が夜遅くてこの日の着物の支度ができなかったので、午後会社を休んで家に戻って着替えました。
展示される何十年も前の振袖に合わせて、私も古い着物にしてみました。母の娘時代のものですから、60年は軽く越しているでしょう。
とは言っても、誂えたものではないようで、戦争のどさくさで誰かが手放したものとかでしょうか、実家にあったのですが、どう見ても誰も袖を通した形跡がなく、私がロンドンで初めてしつけ糸を取って着ています。
黒地の帯は棗(なつめ)の柄。茶道のご披露もありますからね。
しかしこの着物にはアンティークの帯のほうが合いますよね~ 欲しいな~
そう言えば、去年の私の誕生日にムスメが作ってくれた可愛い置物 もこの着物着てましたね。
色無地のカオリさんと振袖のヨーコさんに挟まれた縞柄の私。お若いお二人はあでやかで美しい~
一階が着物の展示、地下が絵とかのアートの展示なのですが、下で行われたパーティは大盛況。盛況を通り越して、狭いギャラリーに人がひしめきあって押すな押すなの賑わいでした。250人以上だったそうです。
ワイングラスを持った人混みは、着物にとっては要注意・・・なので、私自身はドリンクには近寄らず。
まずは着物の着付けパフォーマンスがありましたが、モデルは長身の英国女性。サイズの合う足袋がなかったのか裸足だったし、襦袢の短さにびっくりですが、本人はとても嬉しそうでしたし、皆さん興味深く見学してました。
私もオペラハウスなどで、「キモノって着るの難しいんでしょ?」ってよく言われるのですが、実際に見ると、想像したよりももっと難しいことがよくわかるにちがいないです。着物を売ろうとしているのに、着付けの難しさをことさら宣伝するのはナンだという気もしましたが、エンターテイメントとしては面白いアイデアでしょう。
その後はカオリさんのお茶のお点前。
私が用意したお琴のCDをBGMに流しながら、静かに優雅にお茶を一服
という予定だったのですが、こんなにたくさんの人がいてはそれは無理で、わいわいがやがやという音にかき消されてお琴なんて全然聞こえませんでした。
一応私がお客をしながらあれこれ説明をするつもりだったのですが、座りながら大声で叫ぶわけにもいかず、着物パフォーマンスもそうでしたが、マイクロフォンが必要でしたね。
しかし、お茶のことなど全く知らない私が説明なんてできるのかって?
急に言われたらとても無理だけど、前以て資料を読みましたからね、ちょっとはわかったような気がします。若い頃ちょっと習ったのに見事に何も覚えていないって情けないけど。
3人の希望者に実際にお抹茶を飲んでもらったのですが、当然ながら正座できないオバサンもいて(うちのトーチャンもできない)、日本では絶対にお目に掛かれないティー・セレモニーの様子でしたwww
でも、若くて綺麗なカオリさんの優雅な手さばきを見るだけでも感激でしょう。私ですら、嗚呼やっぱり着物姿の日本女性は素晴らしいとあらためて思いましたもん
2週間前の生け花といい、今回のお茶といい、大昔に私が日本で習っていたことに実に久し振りに接したわけですが、再開したら少しは思い出すのでしょうか? ここまで来たら着物とお琴のついでにお茶やお花もできたらいいなと思うけど、リタイアするまで無理かしら?
土曜日と日曜日は私がお琴を弾くのですが、こんなに混まないでしょうから、静かに気楽に画廊の隅っこで演奏できればいいな、と。