ローマ滞在中に、行動記録の骨だけを毎晩いい加減に書き殴っておきましたが(疲れていたので、足のマメが痛いとかの愚痴ばかりだったような)、それを基にしてこれから追々写真付きで肉付け記事にします。
たくさんの写真からどれをアップするのか選ぶだけで大変そうなのでそれは一体いつになることやらですが、まずは総合編として個々の観光地以外のことで感じたことを手短かに書いておきます。
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格安航空券
初めてのヨーロッパ格安便でしたが、Ryanair利用は大満足。小さな空港と飛行機ははなんでも簡単に素早く済むのがいいですね。
それになんと言ってもお得な値段が魅力で、手荷物だけなので3人分往復で185ポンドでしたよ。チェックイン費用を追加で取られるのかもしれませんが、額は知れてるので、日本円にしたら一人往復1万3、4千円くらいでしょうか。
往復ともほぼ満席でしたが、荷物制限のチェックもいい加減で、あれならもっとたくさん持っても大丈夫そうだし。
安かろう悪かろうという先入観から嫌がっていたトーチャンもすごく気に入って、これからも使おう、これならちょくちょく行けるね、と言ってます。ほんとにそう。来月パリに私だけで行くのですが、そっちの方がうんと高い・・・
スタンステッド・エクスプレスは私の会社のすぐ近くから 小さなスタンドステッド空港
今では珍しいタラップが旅情を誘います 余分なものはないけど、頭上の荷物入れは大きい
お天気
ほぼ毎日ずっとカピカの晴天だったので、記録的な涼しさと日照時間不足のロンドンから行った身には、ローマの夏らしい青空と陽光がとても眩しかったです。9月にしては異常な暑さだそうですが、日中は軽く30度を越した日がほとんどでした。
日なたで立ってるとじりじりと暑くてくらくらするのですが、蒸し暑い日は少なくて、日影に入れば心地よかったし、石あ大理石の建物の中はひんやりだし、地下鉄や列車は冷房が効いているので、暑い日のロンドンよりうんと楽。ローマで夏らしい夏を味わえました。
帽子だけでは充分ではないので、傘が役に立ちました。同じように雨傘さしてた観光客は結構いましたが、イタリア人は差さないみたいで、日本みたいな素敵な日傘も見かけませんでした。
夜は遅くまでもちろん半袖でOKで快適そのもの。暖かい空気の中、レストランの外の席で夕食するのは最高です。
人々
イタリア人は着るもののセンスも良いし(イギリス人に比べれば誰でもでしょうが)、ホリディ帰りなのか皆さん綺麗にこんがり日焼け。すらっとした若い女性も素敵だけど、私が目を奪われたのは若い男性で、カールした長めの髪と日焼けた肌のはっとする程美しい少年青年がわんさかいたんですよ~
ローマらしいと言えば宗教に携わる人がたくさんいて、とくに世界中からの団体旅行の尼さんが目立ちました。中国人グループもいましたがどこの修道院から?
交通
乗車運賃の安さには感激(ロンドンが高過ぎるのですが)で、私たちが買った7日間乗り放題券は16ユーロだったし、鈍行列車だと1時間掛かるティヴォリ往復も4.6ユーロ。
でも、車体は落書きだらけだし、窓ガラスは外が見えないくらい汚い。車内は色々で、例えば地下鉄はA線は清潔で明るいのに、B線はなんか暗くて汚かったし、どこもホームがやけに暗くて殺風景だった。(現在、地下鉄C線を建設中だけど、古代遺跡だらけで掘るのが困難らしい)
タクシーは、流してなくてタクシー乗り場まで行かなくてはならず、環境保護を考えればこの方が良いのですが、どこでも拾えるロンドンと比べるとすごく不便。
ローマっ子はオートバイやスクーターで移動するのが人気のようで、背広姿の人がブイブイと通勤するし、官庁街でもたくさん駐車してました。
パリのような貸し自転車も最近始まったようですが、使っている人は全く見ませんでした。あの石畳ではちょっとねえ。
落書き列車 二階建て列車の二階
地下鉄A線は明るくて清潔 10人くらいしか乗れないミニバスも
我が家には縁のない観光馬車 タクシーには何度か乗りました
スクーター駐車場 ロンドンでは見たことのない背広スクーター
宿泊
ハイシーズンである9月はホテル代がやたら高かったので、ミクシーで見つけた個人のアパートの一室を借りました。一泊からでも泊まれますが、長期滞在割引してもらって3人7泊で500ユーロは超お得値段で、ここを見つけたから一週間いることにしたわけで、長くローマに滞在できたのもこのアパートのお陰です。
Balduina駅のすぐ隣で、南下してバチカンまで歩いても30分くらいなので都心から遠くもないし、観光地ではない普通の郊外が見られて興味深かったです。地下鉄が通ってなくて、列車FM3は本数が少ないのが不便でしたが、バチカンからタクシーで10ユーロくらいですから、問題なし。
最初にちょっと拭き掃除をしなくてはなりませんでしたが、清潔なシーツとタオルがあればそんなことは小さな問題で、広さは充分でゆったりできたし、何よりも旧式でしたが日本語パソコンがあったのがすごくありがたかったです。
外がすぐ通りなので車の騒音が気になりましたが(我が家は異常に静かなので慣れてない)、うるさくて眠れなかったのは着いた日だけで、二晩めからは疲れて熟睡。
冷房はなかったですが、扇風機だけで暑さはしのげ、これも暑くて寝苦しかったのは最初の夜だけで、後は疲れてバタンキュー。一日中出掛けて寝るだけなので充分でした。
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駅からの眺め 私の後ろにはテーブルとカウチも置いてあります
食べ物
高級レストランなどにはもちろん行かないし、ご存知のように我が家の旅行は食べることに重きをおかないのですが、一応レストランでちゃんと食べたのは5回ですから、去年のパリ旅行 よりはずっとまし。
メインはピザ、パスタ、リゾットばかりでしたが、イギリスに比べれば当たり前ですが、どこも美味しくて、パスタもちゃんとアルデンテ。トーチャンが「えっ、また生ハムなの?」と呆れるくらい生ハムも食べました。今ユーロが強いので、お値段はロンドンと同じくらいでしょうか、決して安くはなかったですが。
レストランで食べた以外はどうしてたかと言うと、朝食はスーパーで買ったパンやハムやサラダ、ジュースで済ませ、ランチは観光地のそこら中に停車している屋台車のサンドイッチの立ち食い。サラミとチーズのサンドはジュっと熱くしてくれて、美味しかったです。
あとは切り売りピザ屋とか、スーパーで調達したもの。テルミニ駅内の大きなセルフ・サービスのレストランCiaoには2度行きましたが、種類も豊富でお味もまあまあでした。
もちろんジェラートは何度も食べましたよ
生ハムとメロンとイチジク テルミニ駅二階の「チャオ」
噴水
ローマの特徴は噴水の多さ。美しい彫刻付きの噴水も多く、涼し気で芸術的で素晴らしいのですが、飾りもない噴水が飲み水の補給もしてくれて最高です。
暑いのでしょっちゅうお水を飲まないとやってけないのですが、あちこちで冷えたお水がいつも流れているので、すぐにベタベタになる手を洗い、ペットボトルを満たすのです。
水源はちがうのでしょうが、これも古代ローマの設備のおかげであり、ここで古代ローマ人も水を享受したのだと思うと、噴水のお世話になるたびに感慨にふけりました。
なんでも系統的にやりたいトーチャンは噴水見学をテーマにしたようで、噴水探してあちこち歩きました。
お婆さんは噴水でお洗濯 亀の噴水
スペイン広場の舟の噴水 リパブリック広場
治安
ガイドブックなどで怖い話がよく載っているし、私自身も以前ローマでバッグをナイフで切られたことがあるのでちょっと心配だったのですが、幸い危険な目には一度も合わず。
日本人グループや女だけのグループではないので狙われなかったのでしょうが、怪しそうなスリ集団らしき輩も全く見かけず、静かな場所を夜遅く歩いても全然怖いい感じはなかったです。
観光地にはやたら警察官がいるし、個人的経験からは20年、30年前と比べたらうんと治安はよくなった感じます。
歩いた歩いた
トーチャンの万歩計で合計147,800歩、ってことは一日平均2万歩よ。足の短い分、私はもっと歩いている筈なので、付いていくのがやっと。トーチャンが写真を撮っている間、私はちょこちょこ座って休みつつ、マメの痛みに耐えたのでした。
でも、マメさえなかったら多分平気だったと思うので、最近の運動不足の割にはまだまだ大丈夫そうなので、次の旅行までには足に合うスニーカーを探しておこう。
写真
これが目的だったみたいなものですから、3人で1500枚近く撮りました。一番カメラも腕前も悪い私はそんなに撮ってなくて、トーチャンが時間を掛けてああだこうだとやってる間、私はガイドブックを読んだり、ハンサムな若い男性も眺めたり。
お買い物
全く無し。ゼロ!お店に入りもせず。
女友達を行くとバッグや靴をいつも買うのですが、今回は横目で眺める機会もなく素通り。特に欲しいわけではないのでいいんですけどね・・特にバッグは、「あんなに使ってないのがたくさんあるのに・・」、とトーチャンに咎められるでしょうから、とても見たいとすら言えません。
ということで、
私の足の両親指にマメができたのと可哀相にムスメの足が虫に刺されてボコボコになった以外は全て順調で、
安上がり楽しく盛りだくさんで充実したローマ旅行となりました。
ローマは4回目の私が大体の様子がわかっていたのも役立ったし、トーチャンもムスメも感謝してくれました
一年半前に亡くなったジーチャンの兵役中の1945年4月の6日間のローマ旅行の足取りをそのままガイドブックとして辿ることも多かったのですが(ローマはほとんど変ってないし)、トーチャンはすごい量の滞在記をもう一度読んで亡き父親を偲んでいるようです。
私、行く前はこれが最後だろうからアリベデルチ・ローマという気分だったけど、見所満載の偉大な永遠の都、見逃したものもたくさんあるし、ティヴォリのハドリアヌス帝の別荘跡にはいつか訪ずれたいので、又行くかも、です。