ローマ旅行記もあと2.5日分ですからね、ラストスパートでどんどんいきます。
写真はクリックで拡大します
<9月7日 日曜日>
ローマに7泊もするんですもの、一日くらいは郊外に行かなくちゃね。
候補はいくつかありましたが、結局一番ありふれたティボリに行くことに。ローマから北東に約30キロ。
ありきたりと言っても、私にとって時の人であるハドリアヌス帝が長年の夢を叶えたヴィラ・アドリアーナがあるんですもの、私にとっては心ときめく特別な場所なんです
「地球の歩き方」に行き方は載ってるのですが不十分なので、ローマの観光案内で尋ねたら何も資料はないよと言われ、現地で情報を得るしかなかったのですが、これがまた・・・
観光案内のおねえさん 「ヴィラ・アドリアーナへのバスは40分に一本あるから」
私 「時刻表は?」
おねえさん 「それはないの。でも、40分毎だから、バス停で待ってれば?」
私 「待てないわよ、そんな長く じゃあタクシーで行くから」
おねえさん 「タクシー乗り場はそこよ」 (・・・ってタクシーの姿なんかないぞ)
私 「向こうからバスもどうせ時刻は決まってないんでしょうけど、ヴィラにタクシー乗り場はある?」
おねえさん (肩をすくめるだけ)
おねえさん 「それより、すぐそこのヴィラ・デステの方がいいわよ。ティボリ最大のアトラクションなんだからさ」
トーチャンとムスメ 「そうだよ、両方行く時間がないんだったら、ヴィラ・デステにしようよ」
くーーっ・・・・・
昨日夜遅くまで街をほっつき歩いてて、今朝は特別に早く起きる予定だったのができなくて元々時間不足の上にこの不便さ。一人で行くのも不安だし、第一、あの広大なヴィラをこのマメで痛む足でどうやって歩くのさ・・・
仕方ない、ハド様は諦めるわ
という経緯を経て、ヴィラ・デステVilla d'Este(エステ家の別荘)に行きました。
入口で傘をたたむカーチャン。雨が降ってんじゃなくて、もちろん日除け用です。噴水で有名なヴィラ・デステに雨の日に訪れるバカはいないでしょう。右は中庭。
16世紀半ばにフランスで枢機卿になったけど失脚してティヴォリに引退したIppolito d'Esteが修道院を改築した別荘です。
屋敷の中はフレスコ画なんですが、これが下手くそなのばかり。
いやですねえ、こういう志の低い作品って(← ハド様ヴィラに行けなくて不貞腐れてる)
ま、ここは噴水が売りものですから、部屋の中なんてどうでもいいことにしましょうってことで、気を取り直して、段差を利用した見晴らし抜群のお庭に出てみましょう。
ああ、あの丘の向こうがハド様ヴィラかしら?(全くの方向ちがいかも=方向音痴)
4百年以上も噴水が吹き上げ続いてるのは大したものです。というか、ここは古代ローマ時代から別荘地だったそうなので、水源は2千年前のものなのかもです。
水力を利用してオルガンを奏でるオルガンの噴水。演奏も聴きましたが大したことはなくてがっかり。
いやと言うほどの噴水だらけの中で圧巻は、
数十メートルぎっしりと3段重ねで並ぶ
百の噴水の小道Viale delle 100 Fontane
さて、ティヴォリは古代から人気の別荘地というから、華やかで賑やかな町だろうと思ったんですけどね。
ヴィラ・デステ近くにチープな土産物スタンドはあったけど、他にはなんにもなくて鄙び過ぎ。シャビーだし。
それに誰もいなくてシーンとして長期夏休み状態。
町の外れの崖っぷちに立つ神殿が二つあるので行ってみました。
四角いヴェスタの神殿Tempio de Vestaは紀元前1世紀のもの、隣り合うシビラの神殿Tempio della Sibillaはもう少し後のものかも。
古代を偲ばせる風情はあるのですが、ここもガラガラ。
日曜は列車の本数がさらに少なくて、一本逃したら2、3時間待ちなので用心して早めに駅に行ったら、なぜか時刻表に載ってない(ティヴォリには停車しない筈の)急行が止まったので、それに乗ったら35分でローマに着いちゃいました。
行きは鈍行で1時間掛かったのに、なんだ、結構近いんだ。
運賃の安さには感激(往復で4.6ユーロ)。これなら又行けるわ。
次は絶対ハド様のヴィラに行くからね。それまでに彼の回想録も読んどこ~。
テルミニ駅を見学して中にある小デパートで時間を潰して暗くなるのを待ちます。夜景ツアー第二弾に行きますからね。
夕食はテルミニ駅の中のセルフサービスレストランCiao。ここ、結構いいですよ。美味しいし、構内も眺められる。
地下鉄B線(なぜかA線と比べて暗くて汚い)で今日の夜景撮影はコロッセオColosseoへ。
ここからだと、なんだかちっちゃくしか見えないね。
内部見学は明日です。中に入るとおっきいよ。
どうでもいいんですが、私の青い水玉Tシャツは20年前にローマで買ったものです。ロンドンでは着る機会がないけど、イタリアの陽光の中ならいいかしら、と思って。物持ちいいでしょ。
歩いてすぐのコンスタンティヌスの凱旋門Arco de Constantinoが白く光ってます。数ある中でも最大の凱旋門だそうです。
今日はトーチャンの万歩計で僅か1万8千歩足らずだったけど(列車内で座ってたから)、まだマメがつぶれない足でのろのろと石畳の路を。
トーチャ~ン、ムスメ~、置いてかないで~。