<7月23日(木)>


残業の合間を縫って、昨日はヘアカット、今日はお琴の先生のところにお稽古に。

次のオペラの波が来る前に(来週大波が来る!)、あれこれ片付けにゃならんことが他にも。

なのに、どうでも良いオペラの衣装ネタで書いたりして・・・

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ROHの今回のトスカ、デボラ・ヴォイトが降りて、アンジェラ・ゲオルギューネリー・ミリチョーの二人が代役に立ち、観る側にとって明暗を分けましたが、


トスカが二人いただけでなく(アンジェラが一回キャンセルしたのでその代役が登場して結局3人に)、ワンピースドレスも色違いで2種類あったのが珍しかったので、ご紹介します。


まず、3年前の初演 では、AチームのアンジェラとBチームのCatherine Neglestadの二人とも白いドレスで、どちらもすらっとしてルックス的には甲乙つ付け難い美しさでした(歌は雲泥の差でしたけど)。


そしたら、一年後の再演でヴィオレッタ・ウルマーナ がグレーのドレスで現われたので、「ふーん、色だけ変えたんだ、珍しいことだけど、前の白い方がいいのに」、と思ったものです。変ったのは色だけだったのでしょうが、あまりの体型の違いから、とても同じデザインには見えませんでしたけどね。


その又一年後はウルマーナと同じような丸い体のミカエラ・カロッシ で、やはりグレー。「やっぱりずっとグレーでいこうということになったのね、残念」、とがっかり。


オペラ三昧イン・ロンドン


しかし、胸の空き具合が違ってみえるのは、型紙がちがうのか、体型によって違うように見えるだけなんでしょうかね?


 カロッシ(相手役はカウフマン)

 

   ウルマーナ (リチトラと。あれ、今気付いたけど、リチトラは

              ジャケット着てる)

     オペラ三昧イン・ロンドン



オペラ三昧イン・ロンドン


オペラ三昧イン・ロンドン
そしたら、今回アンジェラはオリジナルの白いドレスで登場


やっぱりこちらの方が絶対に舞台映えします。もう一人の代役ネリーおばさんはグレーだったようです。


本当は最初からグレーだったのを、アンジェラが、


やーよ、そんな汚い色。顔うつりが悪いじゃないの。白にして頂戴」


と、のたまったのか、それとも、ほっそりした人は白、デブはグレーって、あからさまに2種類あるのか?後者だったら当初予定のデボラ・ヴォイトは当然グレーでしょう)。


でも、今回の若いアマンダ・エシャラズには白いの着せてあげればよかったのに、可哀相にネリーおばさんのを急遽手直ししたに違いなくて、形が中年っぽい上に丈がつんつるてん。


足が出ちゃったらエレガントじゃないわよ。一幕目の黄色いドレスは、若い彼女には今までの誰よりも似合ってキュートだったのに、二幕目になったらうんとダサくなってしまって。



オペラ三昧イン・ロンドン

 
それに、白でもグレーでも、このドレスには大きな問題があり、見るからにやたらに長いトレインが邪魔臭そうったらないでしょ?


結婚式のダイアナ妃じゃあるまいし、介添えが付かないトスカ上にこんなの着せちゃ気の毒。トスカはこの衣装のときにスカルピアを刺し殺したり、サンタンジェロ城から飛び降りるアクション場面が多いんだから。


いちいちレインを手繰り寄せて立ち回るんだけど、他の人が踏ん付けはしない歌手も観客もハラハラし通し。

急遽抜擢されたアマンダなんて裾がとぐろを巻いてしまって身動きできなくなって倒れそうだったわ。


歌と芝居だけで充分忙しい歌手を苦しませるこのデザインは二重ペケ。




オペラ三昧イン・ロンドン
さて、大スターのわがままということでは、最近のセヴィリアの理髪師フロレス王子もそうかも。

初演のトビー君とはちょっと違ってましたから。


どぎつい黄色のひらひらシャツに真っ赤なスーツが自分をかっこよく見せてくれると思う人はいないでしょうから、フロレスが、


こんな道化師みたいんじゃ僕の王子様イメージが壊れるから、ロングブーツと伯爵らしい上着にしてくれたまえ


とか要求したのかもしれません。


気持ちはわかりますが、その結果、オペラとしてはありふれた時代掛かったいでたちになってしまい、このプロダクションのポップな味が薄れてしまったんじゃないかと。


次回はどうするのかしらね?

メモ

トスカとセヴィリアの理髪師については言いたいことがたくさんあるので、今週末にでもまとめ記事をアップする予定。



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