オペラ三昧イン・ロンドン

初日のことは→こちら で書きましたが、6月15日の義経千本桜の千秋楽についても一言。


まず、最後の宙吊りがうまくいかなかくてハラハラしたことガーン  2本垂れ下がってるフックの付いたワーヤーの1本がどこかに引っ掛かっちゃったのでその他大勢の一人の役者さんが必死に何度もふりほどいたけど、結局諦めて、海老様は床で一人でおちゃらけて・・・・


見たことのない人は、あれがもしうまくいってたらどんな凄いスペクタクルだったんだろう、上ででんぐり返りとかスピンとかしたんだろうか、見られなくて残念だったなあと思うかもしれないけど、ご心配なく、全然大したことはなくてただ上からぶら下がるだけですから、今回の大慌ての様子を目撃したことの方が貴重かも。


オペラ三昧イン・ロンドン
初日に静御前役の中村芝雀さんを観た時は、「うわーっ、これが若くて美しいという想定のお姫様か・・・オペラじゃあるまいし、歌舞伎にも観る側に想像力が求められるなんてたまらんぜ」、


と思ったのですが、こういうことって2度目はもうわかってるので案外すんなり「こういうものなんだわ。慣れてしまうとなかなか良いじゃん」、と感じることもよくあって、今回の五頭身中年静御前も声は心地良く響いてとても良いし、立派な女形テクニックを身に着けた実力者だということがよくわかりました。


そうよね、持って生まれた容貌を補う芸が一番大切よね。小さい時からの鍛錬がものを言わなきゃ、役者さん浮かばれないわ。




と、納得しようと努力して、うまくいきそうになったりもしたけど、

                 


でも、



何もしないでじっと座っているだけの海老様を見ると・・・・・



やっぱり、



セットや衣装や音楽や台詞で、これだけ美しい世界を創り上げるんだから、最後の仕上げの役者の姿はめっちゃんこ大切だがね。


どうしたら徹底的に夢心地にさせてくれるような役者さんを整形手術以外でどんどん輩出できるようになるか、更に一生懸命考えてもらいたいものです。


オペラ三昧イン・ロンドン    オペラ三昧イン・ロンドン


オペラ三昧イン・ロンドン
本当に、海老様は、右から見ても、左から見ても、狐コンコンしても美しいったらラブラブ!


前から2列目のど真ん中の席でうっとりさせて頂きました。


この席は安いだけあって廊下の床が見えず、裃の長~い袴も見えないし、静御前のお引きずりも見えないし、狐の衣装で回転するときの毛皮の広がりも見えないのですが、でもやっぱり近くで見る迫力は魅力なので、かぶりつけて良かったです。


他の役者さんをそんなに観てないので、比較はできないものの、芝居も踊りもまあ上手なんだろうし。



宝石ブルー

そして、ロンドンの歌舞伎は終わってしまったけれど、実は毎日海老様の面影を胸に抱いている私。


良い機会なので、大好きな宮尾登美子さんの小説きのねを再び読んでいるからです。


きのね(杵の音)は歌舞伎界を舞台にした見事な女の一生物語で、主人公のモデルとなったのは今の海老様の祖父母。11代目の市川団十郎は元祖海老様ブームを作った人気役者で、今の海老様に面差しがそっくりな美男子だったそうなので、小説を読みながらこの海老様の姿を勝手に思い浮かべてるんですが、まじかで生の姿をしっかり見たばかりだから生々しいですよ。


だけど、若い時のお祖父さんとなってずっと私の想像の中に出てくる海老様、実はこれで随分イメージダウンになってしまうんです。だって、この小説で暴露されて市川家が嫌がってるらしいのも当然なほど嫌なヤツで、いくら美男子でも私はまっぴらパンチ!


オペラ三昧イン・ロンドン
もちろん海老様が似たのはルックスだけで、お祖父さんのような性格破綻者ではないでしょうけど、この顔見ると嫌な気分がするようになりそうよ、もう・・・。



    オペラ三昧イン・ロンドン

    

    
オペラ三昧イン・ロンドン      オペラ三昧イン・ロンドン


写真はクリックで拡大致します故、ご所望とあらばそれにてご覧頂きたく候。


     本   人気ブログランキング  ← こちらのクリックもよろしく御願い仕り候。


----------------------------------------------