<9月26日(日)>
寒くてグレーで、まるで晩秋。まだ9月なのに。来週も、仕事も遊びも忙しいけど冬支度で乗り切りましょう。ジムに行ってるヒマがなくて運動不足気味なのが気になるけど、しばらくウィーン旅行を反芻して楽しむことにします。旅行記第二弾はアン・デア・ウィーン劇場て。
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先週末のウィーン2泊で、二つのオペラハウスに行きましたが、まず最初の夜は今回の目的であるアン・デア・ウィーン劇場Theater an der Wien。
1801年が杮落としの1000席のこじんまりした劇場は、今ではミュージカルに使われることが多いそうですが、最近またオペラも復活させているそうです。
贅沢な空間と歴史の重みを感じる格調高い設えはやっぱりオペラの方がぴったりで、今回のように大スター歌手も出演して、オペラ界での名声も立派に確立してる筈。
石像は「魔笛」のパパゲーノ
この劇場でプレミエされた有名オペレッタはJシュトラウスの「こうもり」(1874)とレハールの「メリー・ウィドウ」(1905)ですが、ベートーベンとの関わりが深く、1803年から1804年にベートーベンはここに住んでいたと、ほらこうしてオペラハウスの横の壁にもしっかり刻まれています。あら、椿姫さん、ドイツ語わかるの?わかるわけないでしょ。トーチャンに訳してもらったんです。
ベートーベン先生は、缶詰めになって作曲に励んだのでしょう、オペラ「フィデリオ」、ヴァイオリン協奏曲、交響曲2番、3番、5番、6番、ピアノ協奏曲4番等がここで初演されました。
ヘンデルのセメレを観たのですが、最初は正面だけどかなり上の方の席に座ったら、そんなに舞台から遠くないし音は良いのですが、傾斜はあるけど前の人の頭が結構邪魔でした。
今回の切符は3人分レイネさんが大奮闘して取って下さり、なんせチェチリア・バルトリという超人気歌手が出るので大変な争奪戦で、取れただけでも御の字様々なのですが。
レイネさんとdognorahさんと私の3人で行ったのですが、席はバラバラ。首尾よく買えたかぶりつき席には、当然今回の原動力であるレイネさんに座って頂いたのですが、なんと隣の席が空いていたとのことで、後半は私がそこに座っちゃおうか、と・・・。
小心者なのでROHではまずできませんが、折角ウィーンまで来たんだ、躊躇してたら勿体ないから図々しくさせてもらおう!、と勇気を振り絞ったものの 「早く暗くなって、始めて頂戴~!」、とドキドキ
着物姿で恥かきたくないだけじゃなくて、もしギリギリにその切符持ってる人が来たら、私は上の席まで駆け上る時間がないのでアウトなのよ
幸い、そのまま最前列にいけしゃーしゃーと居続けることができてめでたしめでたし
近くから観るのが好きな私にはこれ以上の幸せはありません。どの席が良いかは好みの問題ですが、私は直接に響く至近距離からの声が好きなので、感激もひとしお
尚、かぶりつきは160ユーロ、上の席は75ユーロでしたが(手数料はそれに上乗せ)、これはチェチリア・バルトリ特別価格で、いつもこんなに高いわけではなくもっとうんと安いそうですので、ご安心を。
バロック・オペラなどはどでかい国立歌劇場よりここの方が向いてますから、また来られるかもしれません。
堂々とオケピットの前で微笑むレイネさん
しかし、客席は雰囲気良いものの、ロビーはどこも狭くて全然華やかに欠け、インターバルの浮き浮き気分を味わうことができないのが残念。これでは折角着物で行っても居場所がなくて、写真も撮ってません。
ロケーションはとても良くて、国立歌劇場から歩いて5、6分。最寄地下鉄駅も同じKarlsplatz。
翌日行ったゴージャスで有名な国立歌劇場についてはこの次に。写真撮りまくったので、どれをアップするか選ぶだけで大変なんですが。