<10月12日(火)>


今夜はROHのProp Makers - Behind the Scenesというイベントに行ってきました。


バックステージの小道具部屋を見学させてもらえるので、まさそれを大学で勉強してプロのprop makerとしての道を歩みはじめたばかりのムスメを連れてってあげようと思って切符を買ったのですが(人数が限られてるのですぐ満員に)、残念ながらムスメはまだ北アイルランドで出稼ぎ中。

仕方なく、トーチャンと一緒に行ってきましたが、それでよかったのかもしれません。だって、小道具部屋自体はおそらくムスメが働いてる所とそっくりに違いなくて彼女には新鮮味はなさそうだけど、私とトーチャンには「ふーん、こういう散らかりっ放しの所でムスメが働いているんだ」という雰囲気がわかって興味深かったですから。


まだご披露してない新プロダクションもあるので、もちろん写真は撮れませんが、新作バレエ「不思議の国のアリス」や注目の新プロダクションのオペラ「アドリアーナ・ルクヴルール」や新作オペラAnna Nicoleに使われる大小のモノが様々な完成度であちこちに置かれてて面白かったです。

説明役はCharles Edwardsという、オペラ・ファンがわくわく待ってるアドリアーナ・ルクヴルールの舞台セットのデザイナーで、とても話し上手。オペラの演出もしてるそうです。


小道具部屋だけでなく、舞台横の巨大なセット置き場に連れてってもらいました。ここは、見学ツアーでは上から眺めるだけなので実際に足を踏み入られたこと自体嬉しいのですが、完成まじかのアドリアーナの主舞台セット(おそらくこれだけ)に接することができたのが今日の目玉でしょう虹

目

で、オペラファンの皆さん、注目のマクヴィッカーのアドリアーナは、18世紀の設定そのままのクラシックでおそろしくまともなセットで、マクヴィッカーとしてはROHのフィガロの結婚やENOの薔薇の騎士の系統になりそうですよ。忠実過ぎてつまんない気もしますが、まあ、このオペラのROH上演は100年ぶりですから、いきなり壊さず、まずは直球で勝負ってことでしょうし、アホらしいストーリーの三角関係メロドラマですが、ピンクの大理石風柱が甘ったらしくてぴったりかも。新作オペラAnna Nicoleはカラフルで漫画チックな楽しい舞台になりそうですですけどね。


折りしも昨日の初日を観たばかりの 「なんじゃい、この汚くて安上がりのセットは!」 という同じマクヴィッカーのリゴレットも置いてあり、そこにバレエ「オネーギン」の舞台から引っ込んできたダンサーちがたむろする様は、客席にしょっちゅう座ってる私にはなんか妙で笑えました。背広姿のキャラクターダンサーGary Avisもいて、なかなかのダンディぶりでしたラブラブ!


このイベントについては、小道具部屋や舞台袖を見たい人は多いでしょうから、今日のように初日の舞台で挨拶するような特別な人を引っ張ってこなくても、例えば1ケ月に1度くらい、普段そこで働いてる人たちを案内係りにして、もう少し値段も下げて(今日は16ポンド)、できれば日中実際にモノ作りをしてる所を見学できるようにすれば、ROHは少し稼げるし、なによりも裏方で働いてる小道具屋さんたちも励みになるのではないでしょうか。


そして、ここでうちのムスメが働けるようになればというのがの夢ですが、フルタイムで雇われてる人は僅か12人ということですから、超狭き門・・・汗
オペラ三昧イン・ロンドン
カメラ何も写真がないのも殺風景ですから、今日撮ったROHのbox officeの写真でも張っときましょう。いつもは人がごったがえしてるのですが、イベントが終わって出てきたら誰もいなくてシーンとした珍しい切符売り場でした。


あ、昨日壊れたと思ったカメラは、ただバッテリーの接触が悪かっただけみたいで、今日は復活しました。


以上、

珍しくその日のうちに記事にしちゃいましたが、はいはい、先月から溜まってるオペラやコンサートの鑑賞記はたくさんあります。忘れる前に一応書く予定にしてるものをリストアップしておくと、コジ・ファン・トゥッテ、ニオベ、真珠採り、キーシン、ファウスト、リゴレット。


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