ケイト・ミドルトンさん、この度は婚約おめでとうございます。
長年の努力がやっと実ってよかったですね。
きっと少女の頃からウィリアム王子のお嫁さんいなれたらいいなと思っていたんでしょうね。もっとも、そんなのは貴族のご令嬢でもない貴女にとっては見果てぬ夢、伯爵令嬢であった故ダイアナ妃が将来は少なくとも公爵夫人になるつもりだったのと同じようににはいかないでしょうから、多くの女の子と同じようにその頃は軽い憧れに過ぎなかったかもしれません。
でも、貴女が成長するに従って、王室をめぐる環境はどんどん変り、ｊ他のヨーロッパの王室の皇太子たちは、チャールズ皇太子の失敗に学んだのか、並居る称号を持ったお嬢様たちを差し置いて、こぞって平民の、それも一昔前なら考えられないような境遇の女性をお后に選び、すっかりそれは当たり前の現象になりました。
「それなら私だって」、と貴女が思うのも当たり前。幸いウィリアム王子とは同じ学年なのを利用しない手はありません。幼少時代から極めて優秀と言われたウィリアム王子は肝心な試験で実力を発揮できなかったのかオックスブリッジにいけるようなグレードは取れず、結局セント・アンドリューズ大学に入学。もし貴女の成績がオックスブリッジに入れるくらい良かったとしてもきっと見向きもせずに北風吹きすさぶスコットランドに向かったでしょ？ 目的に積極的に立ち向かうのは素晴らしいことです。
ここまで来れば、標的はぐんと近くなったどころか、もう王子にリーチを掛けたのも同然。王子には早く結婚して欲しい王室関係者が王子のフラット・メイトを選ぶ際にはお后候補をさりげなく傍に置こうとするに決まってて、家柄は不問というスタンスであれば、堂々として体格の良い健康的美人である貴女が有力候補者として目に止まるのは当然だから、貴女自身きっと驚きはしなかったに違いないです。
こうしてまんまと首尾よくフラットメイトになれた貴女。でも、魅力的な貴女がその気充分で目の前にいるんだから即イチコロの筈だったのに、ウィリアム王子は回りが用意した据え膳を食うのに抵抗があったのか、なかなかその気になってくれなかったんですよね。
そこで貴女は一計を案じ、学生チャリティ・ファッションショーにシースルーの刺激的なドレスで登場
あのスケスケ・ルックは、将来プリンセスになりたい貴女にとってはイチかバチかのギリギリ露出度だったわけですが、見事に功を奏し、超高嶺の花は貴女に摘み取られ、長身美男美女の絵になるカップの誕生
自分ちの娘を嫁がせたかった一部の上流階級の人たちには「あんなどこの馬の骨かわからない娘が・・・
」、と恨まれたでしょうが、こんな綺麗で丈夫そうで頭も良さそうなお嬢さんがガールフレンドになってくれて、と皆が諸手を挙げて大喜び
僻地の大学生活の間はマスコミも王子のプライバシーを守るよう命令されて、お二人は（割と）静かで幸せな時を過ごせたことでしょう。
卒業してロンドンに住むようになって頻繁にマスコミに登場するようになった貴女の態度は立派で、パパラッチに追い掛けられても毅然として、深夜に飲み会から去る時ですら完璧な身だしなみと余裕の微笑み。すでにプリンセスの風格を充分備えて頼もしい限りでしたよ。
このままいけば（賢い貴女のことだからうまくやってくれるでしょう）、大学を卒業したら１年以内に結婚、３０歳までに子供を３人は産めるでしょうから、王室は安泰
あっさり上手く進み過ぎてつまんないくらいだけど久し振りの大型ロイヤル・ウエディングを心待ちにしてたイギリス国民に、嗚呼、なんと、突然降ってわいた破局のニュース
３年半前のことでした。 （続く）
