<3月15日(火)>

こんな大変な時にオペラに行ったことを書くのも気が引けるのですが、出待ちでオペラ歌手の皆さんに優しいお見舞いの言葉を掛けて頂いたので、ご報告。

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しょぼん日本のことを憂う日々、アラーニャ祭で祝う気持ちも萎んでしまいましたが、昨夜はまたアイーダに行きました。


終了時間も遅いし、もう2度も会ってるアラーニャに今日も絶対会いたいとは思わなかったけど、一応ステージドアに行ってみましょう。 あ、でも、まずい、今日は運悪く、あの不親切な中年オヤジが警備員だ。いつも不機嫌そうで、この寒いのに中になかなか中に入れてくれないやな奴むっ


オペラ三昧イン・ロンドン    オペラ三昧イン・ロンドン

もう11時近いし、帰ろうかどうしようか仲間と震えながら迷っているうちに、あ、アイーダ・パパのミヒャエル・フォレが出て来ました。でっか~いアップ ドイツ人だけどフランス語も流暢で、アラーニャ目当てのフランス人が多かったんだけど、美しい響きで、かっこいいわあラブラブ!  ドイツ人とは突然ドイツ語になり、私とはもちろん英語なんだけど、私が嫌いなジャック・ニコルソンに似てても、日本の地震のお見舞いもしてくれて、気さくで素敵なおじさんだわ~ラブラブ! 舞台では迫力もあって、今度どっかでドン・ジョバンニをやるそうだけど、青二才の女たらしじゃなくて、政治的パワーとかもありそうで怒らせると怖ろしい強面で精悍な大人のドン・ジョバンニになりそう。


オペラ三昧イン・ロンドン
アイーダのリュドミラ嬢がハンチング帽を被って暗闇に逃げようとしていたのを見つけられて、何人かにサインせがまれてました。小柄で庶民的なウクライナ人だけど、帽子に隠れて写真撮れず。


いつのまにか、こちらはスターの貫禄(体型も)のアムネリス(エジプト王女)のオルガ・ボロディナが暗闇で数人に囲まれてサインしてる!金髪で、髪はきれいにサマになってたけど、口紅だけのすっぴん顔。でも美人。サインをしてもらった仲間の日本人にやはり地震でとても気の毒に感じてると言ってくれました。



砂時計

そうこうしてるうちに、本日のスター様のお出まし~クラッカー


人気歌手の時は、秩序よく順番にサインしてもらえるようにとの配慮でしょう、受付嬢の如く警備員デスクに座らせて、ガラス窓を開けてファンと対偶するんです。


今日は、もみくちゃになる程たくさんのファンでごった返してたわけではなかったけど、後ろの方に並んだので、番が来るまでに結構時間が掛かりそう・・・。やっぱり帰ろうかなあ、と思ったら、ロベルト・アラーニャが、「やあ、また来てくれたんだね」、というようにガラスの中からこないだ楽屋訪問した私たち3人組に手を振ってくれました。でも、着物じゃない私のことは果たしてわかったかどうか・・・、と拗ねてたら、顔なじみになったマネージャー氏と目が合って手を降ってもらったので、もうトンズラするわけにもいかないわ。


オペラ三昧イン・ロンドン      オペラ三昧イン・ロンドン


オペラ三昧イン・ロンドン
などとブツブツ言いながらもやっぱりワクワクしてきて、やっと私の番が来たわけよ。そしたら、ロベルトは営業用スマイルとは云え両手を広げて大袈裟に喜んでくれたので、まあ嬉しい、着物じゃなくても認識してくれたのね、と一気にハッピーな私ニコニコ


「ごめんね、今日は着物じゃなくて。地震と津波で気が滅入っちゃたから(本当は他にも色々理由があったけど)」、と言ったら、「本当に大変だったね。僕の友達がそこにいるので心配なんだけど、君のほうは?」、「心配してくれてありがとう、家族も友達も皆大丈夫だから」 「そうか、それはよかった」、と優しく言ってくれたので、帰宅がうんと遅くなったけど待っててよかった。


アラーニャの出るアイーダはあと1回あるけど、土曜日だから問題なくまた出待ちができるかもしれません。


オペラ三昧イン・ロンドン     オペラ三昧イン・ロンドン

しかし、洒落てるけど顔を隠して邪魔な帽子はファンと顔をあまりくっつけるのを避けるためかしらん?



さて、アイーダのソプラノが更に素晴らしかったこの日のパフォーマンスのこともついでに書いてしまおうと思ったのですが、映像もいくつかあってアップするのに時間が掛かるので、明日にします。


ところで、日本では引越公演中のフィレンツェ歌劇場が残りをキャンセルして帰国することが決まったそうで、残念でしたね。


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