<5月31日(火)>
もうすぐ日本で始まるメトロポリタン歌劇場の出演者がこの期に及んでいろいろ変更になったそうですね(→こちら )。愛する丸ちゃん(Mアルバレス)も出ることになって羨ましい私ですが、6月12日のルチアの切符を持ってらっしゃる方、「なによ、カレヤの筈が無名のテノールに変更になっちゃって」と嘆くことなかれ! このアレクセイ・ドルゴフ君は長身ハンサムで歌も上手。ツーショットもものにして私がツバつけてる将来有望なテノール君です(→こちら とこちら )。しかし、良いことばかりではないですね。だって、ドンカルロにはついにあのポプラフスカヤですもん、お気の毒・・。
明日から6月というのにやけに涼しいロンドンですが、ナポリ旅行記をどんどん進めます。
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5月15日の日曜日、前日3万歩以上歩いて、果たして今日は起き上がれるかどうか心配だったけど、ジム通いの成果か、全く問題なく、私もまだ捨てたもんじゃないな~、と我ながら感心。靴を履く前に足のあちこちに貼るバンドエイドの数は一気に増えたけど・・・。
今日は終日ナポリに留まって博物館や平らな所の街歩きの予定だから、楽勝だな。今日行く博物館もホテルから1.5キロあるんですが、もちろん市内観光がてら歩いて行きます。
ナポリで一つだけ博物館に行くのであれば、ローマ時代の発掘物を多く展示する国立考古学博物館Museo Archeologico Nazionaleに決まりで、私が今まで行った考古学博物館の中でも展示物の水準の高さではベストの一つ。
特に、ポンペイ遺跡からの発掘品の大事なものはここに移されてますから、正しく遺跡見物の一部であり、ここを見ないことにはポンペイ遺跡を見たことにはならないと言ってもいいかも。
↑ この「アレクサンダー大王とペルシャの代ウス大王との戦い」の精巧なモザイクが当館の一番の至宝でしょうか。前日に実際にあったポンペイの床も見てるので感激もひとしお。アレクサンダー大王以外は残っているのが主に敵側ばかりなのが残念だけど。
大理石の彫像も傑作揃いなんですが、写真でお馴染みの歴代ローマ皇帝の胸像がずらりと並んでる部屋が嬉しかった私で、一番こちらはジュリアス・シーザー(シーザーは皇帝になる前に暗殺されたけど)。
巨大なヘラクレス像も迫力あるけど、等身大の二人の陸上競技選手の黒い像が印象に残りました。むくつけきオッサン(ヘラクレス)より無名でもすらっとした青年の方が良いって椿姫さんらしいわねって声が聞こえそうですわ
この考古学博物館はしっかり全て鑑賞しようと、一日中でもいる覚悟だったのですが、大英博物館やメトロポリタン博物館ほど大きくない上に閉鎖されてる部屋もたくさんあって予定より早く終わってしまったので(カフェすらないし)、ここから歩いてすぐのスパッカナポリを散策しましょう
スパッカナポリは細い路地に庶民の生活が伺える旧市街で、一見ばっちいのですが、世界遺産にもなってるくらいですから観光地化もされてるのでしょうか、治安に問題はないし、ただのゴチャゴチャ地域ではなく、美しい教会がたくさんあるのが奥深いところです。
維持できなくてシャビーな教会や建物も多いですが、それもナポリのユニークな個性でしょう。
残念乍ら今日は日曜日で中に入れない教会が多かったですが、最も重要なドォーモは開いてて、ミサのためにあらたまった格好で市民が家族連れで集まってきました。
同じキリスト教の国に住んでいても礼拝者で満員の教会になど全く縁がない私たちですから、これも珍しい観光の一つだわ。
ファシスト時代に建てられた中央郵便局。
ピッツァやケーキを買ってホテルでかっこんだ後はもちろん夜景ツアーで、昨夜行きそびれたサンタルチア港に行ってみましょう。歩いて数分だからすぐよ。
海岸沿いに高級ホテルが立ち並ぶ広々としたプロムナードで、夏にはきっと夕涼みの家族やロマンチック気分に浸りたいカップルで賑わうのでしょうが、今夜は人もまばらで、トーチャンはまた嬉々として写真撮影に長い間没頭。
クリックして拡大すれば、どれがトーチャンのか私のか一目瞭然でしょう。
海に突き出た要塞の卵城Castel dell'Ovoはイルミネーションで絵になるんですが、今夜は、ほら、
月が出た出た~、月が出た~、あ、よいよい
いや、月が反射する海面を見てて思い浮かんだの炭坑節じゃなくて、私が小学生の時に流行った月影のナポリという歌です。
でも、
ティンタレーラ・ディ・ルーナ~、 青いお月様~ という森山加代子さんを覚えてる人は少ないでしょうねえ
これはイタリアの人気歌謡歌手ミーナの歌の日本語版ですが、違う歌詞でザ・ピーナッツも歌ってて、それがきっかけで昨夜は遅くまで長い間YouTubeでザ・ピーナッツ(同郷です)を見まくってしまった私(ファンなので、時々見てるんですけど)。
子供の時からナポリ民謡やカンツォーネが大好きだった私、こんな所でそういう音楽を聴きながら歩けたらどんなに素晴らしいことか。でも、一人旅でないとそれは難しいでしょうねえ。
今日のトーチャンの万歩計は23,094歩で、前日からは激減ですが、博物館ではずっと立ってたし、それなりにハードな一日でした。ランチブレークもなく、ちょこちょこ立ち食いで済ませたし。
すみません、今日は暗い写真が多いですが、明日はいよいよこの旅のハイライトのひとつであるアマルフィ海岸なので、また海と白い家の写真をたくさんアップしますね。