<6月12日(日)>
全く鬱陶しい雨だこと。今日は家でテレビ観ながらペチペチとパソコン遊びしようと思ってたのに、テニスもF1も雨で中止や中断して、テレビ画面でも雨ばかり。でもF1は結局ジェンソンが勝って万々歳。道端ジェシカ嬢も嬉しそうでしよ。
ナポリ旅行記も、やっと、目的の一つであるサンカルロ歌劇場をご案内する番が来ました。ここに行った事のある方は少ないでしょうが、とても美しいオペラハウスでしたよ。
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5月17日の夜はいよいよサンカルロ歌劇場Teatro di San Carlo。ホテルとは目と鼻の先なので毎日「中はどんな風かしら?」と楽しみにしてたんです。
オペラはたいした歌手が出るわけでもなく期待してないのですが、今回のポ目的は歌劇場自体で、なぜかというと、ここはジーチャン(=トーチャンのトーチャン)が1946年1月に帰還するまで戦争でナポリ近郊に駐屯してた2年間に54回も通ったという所縁の建物なんです。
当時は進駐軍相手に毎日違う演目を、しかもまだミラノが開放されてなかったので一流歌手がここに出てくれて充実のオペラハウスだったらしいのですが、今シーズン一年間でオペラはなんと5演目だけという凋落ぶり
でも、最近修復して美しくなったサンカルロ歌劇場、壮麗でゴージャスだけど落ち着いた色調が上品で、私が今まで入ったことのあるオペラハウスの中でもベストと言えるくらいの素晴らしさ 入れ物だけじゃなくて、一流歌手も出るようになって中身も充実させてかつての栄光を取り戻さなきゃ、あまりに勿体無さ過ぎ
後ろの赤い建物は王宮で、連絡通路もあるんだそうです。すぐ近くには海もあるし、最高のロケーションだわ。
ロビーは割とあっさりして豪華な雰囲気はないけど、広々としてて気分いいです。
トーチャンはネクタイだけ持参。私はこの夜のために持ってきたパープルの半袖ワンピースに銀ラメのカーディガン。素足にサンダルではスースーするので、ここだけの話、膝丈のスパッツ着用
規模はスカラ座くらいでしょうか、深紅と金のコンビネーションが素晴らしく、天上の絵も斬新さはないけど質は合格(ヴェニスの新生フェニーチェは、これがひどかった)。
ボックス席からの舞台の見え具合は、2列目より後ろだと何にも見えなくて腹が立ったスカラ座とたいして変らないかもしれません。各ボックスの「前方」の壁に大きな鏡が掛かっているのも謎。
私たちの席はなんと、オーケストラストールで、手数料も入れたら二人で224.7ユーロもしたんですよぉ
折角だから一番良い席に座ろう って奮発したわけではなく、
1月にネットで切符の売れ行きをみたら、この日は天上桟敷のうんと安い席か一番高いオーケストラストールが僅かに残っていただけで、私たちはハコだけ見学できればいいので安い席でも、或いは見学ツアーだけいいんですが、スカラ座みたいに入り口から分かれてて天上桟敷の貧乏人はお金持ちとは混じれないようになってる構造だと困るし、見学ツアーがあるかどうか確認できなかったので、仕方なくここにしたわけです ナポリに来たらここは絶対に逃せませんから。
しかし、ここの切符販売は一体どうなってるのか、数ケ月にネットではほとんど残ってなかったのに、やけに空席が目立つじゃないの 前から13列目の真ん中という良い席の私たちの回りはほとんど観光客とおぼしきアメリカ人だったし、ドレスデンみたいに、ホテルや観光エージェントにばらまくシステムってことかな? 嫌ね。
尚、見学ツアーについて劇場で尋ねたところ、やってないそうです。こんな最高のロケーションなのに、どうして開放してくれないの!? 公演数もうんと少いんだから、この立派なオペラハウスに接することができる人はあまりに限られてて勿体ないと思うんですけどね (追記:「見学ツアーはやってません」、とはっきり言われたのですが、3月に実際に参加なさった方もいらっしゃるとのことで、結局どうなんだかわかりません)
でも、入り口が席によって分かれてるようには見えなかったので、天井桟敷の人もゴージャスなロビーでドリンクできそうなのはスカラ座よりはましか。
観たのはヴェルディのシチリアの夕べの祈りだったんですが、それは又あらためて。
この日のトーチャンの万歩計は14,629歩で、旅行中最低。イスキア島への往復の水中翼船で座ってたし、夜はオペラハウスだったから楽な一日でした。寝不足で結構しんどかったけど。
ナポリ観光編も、あと一回で終わりで、半日だけですが、最後の最後に完璧なパノラマ眺望だったんです。