<1st Dec Sat>

うわっ、早くも12月DASH! 今週末はブログ書きに精を出したいところですが、今夜は又しつこく「愛の妙薬」、明日はムスメが遊びに来るので、あまり捗らないかも。溜まってる中で、まずは、イエスティンついでということで、昨夜のコンサートのことから。

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London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

11月30日、ウィグモア・ホールにトーチャンと行ってきました。


来年生誕100年を迎えるベンジャミン・ブリテン記念コンサート・シリーズの第一弾で、ブリテン自身が多数回出演もし、ここで世界プレミエされた作品も多いウィグモアがきっと一番張り切っているに違いなくて、昨夜は招待客も多いのか、特別の雰囲気がありました。

切符入手も困難で、サポートフレンズ枠で「なるべく舞台に近い席を頂戴!」と強くリクエストしたにも拘わらず、取れたのは10列目しょぼん


イギリスのみならず世界的にも20世紀を代表する作曲家であるブリテンは尊敬するもののちょっと苦手と思うことも多いので、全5回のシリーズは豪華出演者なんですが、私が行くのはこれのみ(お目当ては勿論ブリテンじゃなくてイエスティン君ですから)。


クリップ

カンティクル 第1番《愛する人は私のもの》作品40 Canticle I: My Beloved Is Mine(1947) 

カンティクル 第2番《アブラハムとイサク》作品51 Canticle II: Abraham and Isaac(1952)

カンティクル 第5番《聖ナルキッソスの死》作品89 Canticle V: The Death of St. Narcissus(1975)

カンティクル 第4番《東方の博士の旅》作品86 Canticle IV: The Journey of the Magi(1971)

カンティクル 第3番《なおも雨は降る》作品55 Canticle III: Still Falls the Rain(1954)


Iestyn Davies countertenor

Mark Padmore tenor

Marcus Farnsworth baritone

Lucy Wakeford harp

Richard Watkins horn

Julius Drake piano

クリップ


今日のプログラムはカンティクル全5曲。この連作聖歌は作曲された時代も背景もスタイルも様々ですが、広い意味で宗教的な色合いの濃いのが共通点のようです。


ブリテンですから当然テノール中心で、カウンターテナーのバートはそれほど多くない上に重唱がほとんどだったのが、イエスティン君詣での私には不満でしたが、CD録音もされた記念コンサートに相応しい素晴らしいパフォーマンスでした。かぶりつきで生の音をストレートに聴くのが好きな私にとっては、狭いホールの壁に音が跳ね返って響き過ぎたきらいはありますが。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


テノールのマーク・パドモアも好きだし、ちょっと鼻に掛かった声が魅了のパドモア、見る度に白髪が増えて、今では初老の哲学者という渋すぎる風情ですが、このコンサートの主役に値する思慮深く立派な歌唱でした。


ラブラブ3曲しか歌わないけどイエスティン君も好調で、年長者と並ぶと殊更若さが匂い立つようでフレッシュそのもの。裏声でもバリトンやテノールに負けない声量の彼がこのプロジェクトに参加できてウィグモアも喜んでいるでしょう。今年4月にミドル・テンプル・ホールでカンティクル第2番は聴いており(→こちら )、その時の方がホールの雰囲気も含め良かったような気はしますが、パドモアの声とも美しくブレンドして、テノールとカウンターテナーのデュエットはやはり良いわと再確認。2番はお馴染みなのでしょう、この日もイエスティン君はこれだけは暗譜。


マーカス・ファーンズワースというバリトン君は若いイギリス人で、出番が少な過ぎるので評価できませんが、ふてぶてしい重い声ではなく、私には好印象。ピアノ伴奏もおジュリアス・ドレイクで、我が英国の文化を誇りに感じるムードが漂ってました。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


私はイエスティン君をうっとり眺めるのに忙しくかったけど、トーチャンはプログラムで歌詞をじっくり追いながら聴き、後で「時々、歌詞の順序が違ってて、あれでは韻を踏まない」、などとオタクってました得意げ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



休憩なしで1時間ちょっととなので(そのせいか切符代は安くて12ポンド)えらく早く終了した後、出演者が少ないから舞台裏の控え室でイエスティン君に会えるかもと思い、歴代の出演者の写真が飾ってあるグリーンルームに行ってみました。


着物でなくても覚えてくれてるようで、私を見るなり笑顔で手を差し伸べてくれましたにひひ

混んでたのであまり話はできませんでしたが、トーチャンを紹介して、「このハズバンドは子供の時にブリテン指揮で戦争レクイエムを 歌ったこともあるのよ」と言ったら(今日に相応しい話題でしょ?)、「おお、そんな人に会えて光栄です」と握手を求めてくれました。(そう、トーチャンはそんなブリテン経験もあり、苦手と言いながらも結構詳しいの)。


写真にポーズするために他の人を退けてちょっと離れてくれました。寒いのでスカーフ巻いてましたが、カンティクルの譜面も抱えて、なかなか良いショットになり、コンサートとしては火曜日ほど楽しめませんでしたが、行った甲斐はありましたチョキ

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)



さて、


次のイエスティン君詣では12月13日のバービカンのコンサートオペラ(→こちら )。クリスティ指揮でヘンデルのBelshazzarですが、あっ!、いつのまにかサラ・コノリーが消えてるじゃないのダウン


その他、St. John's Smith Squireの12月22日(バッハのクリスマス・オラトリオ)と23日(ヘンデルのメサイア)にもイエスティン君が出るんですが、彼の出番が少ない割にチケットが高いので迷っているうちに好みの席が売れてしまいました。まあこれはおそらくラジオで生放送するでしょうから、それはしっかり録音もすることにしましょう。



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