<3rd Feb Tue>

ロンドンで初雪! 朝起きたらかなり真っ白雪 すぐ溶けちゃったようですが。

そんな寒さの中、午後会社を休んでトーチャンと一緒にこの一週間で二度目の無料マスタークラスに行って来ました。

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トーチャンと一緒に1月30日と今日、音楽学校での二つのベテラン歌手によるマスタークラスに行ってきました。会場の雰囲気と教え方は対照的でしたが、さすがはDameSirの称号を与えられたのイギリスを代表する二人の大ベテラン歌手の登場で、長年のファンが詰め掛けて盛況でした。


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まず、1月30日の午後は一昨年オープンしたGuildhall School of Music & Dramaの新しいコンサートホールであるミルトン・コートMilton CourtでソプラノのDame Felicity Lott


   


終了後、なにかの賞がロット女史に与えられた、スピーチもあったのでこっそり写真を撮るチャンスもありました。その賞の過去の受賞者はサイモン・ラトルやコリン・デーヴィス等だそうです。

    


生徒はソプラノ6人、メゾソプラノ一人で、なんとその内3人は風邪で倒れた人たちの急な代役でカゼ、前日に決まったそうです。それでもここまで優秀な学生を揃えられるのはさすが。昨日は授賞式があるから出席するようにと言われていたのか、他のマスタークラスより音楽学生らしい若い人がたくさんいました。


ロット女史はエレガントなイングリッシュ・ローズブーケ2というイメージですが、喋り方は意外にもチャキチャキという感じの早口。でも、歌う声と全く同じきれいな話し声はそれだけでうっとりでした。そして、長身の彼女は、きっと生徒に威圧感を与えないにとの配慮なんでしょう、ぺったんこの靴でしたが、それでも全員ハイヒール履いてた生徒たちの誰よりも背が高くて堂々と威厳がありました。


あまりマスタークラスの実績はないのか、それともこないだマスタークラスでトビー・スペンスが言ってた「発声は君たちの先生に従ってね。僕はフレーズをアドバイスするだけに留めるから」と同じ方針なのか、「そこはもうちょっと長く伸ばしたほうがいいわよ」、という程度の教え方なので今まででベストなマスタークラスとは言えないけど、彼女が何度も困ったように言ってたように、完成度が高い生徒が多かったので注意する点を見つけるのが難しかったんでしょう。

そうなんですよ、マスタークラスって、生徒は下手くそであればある程すぐに効果が表れて面白いのに、今日の女性たちは上手過ぎた。


ということで、マスタークラスの内容よりも、モーツァルトとリヒャルト・シュトラウスばかりで揃えたプログラムでの生徒たちのパフォーマンスで大いに楽しめたイベントでした。



バービカン近くのミルトン・コートは何度か行ったことがありますが、新しいだけでも気持ち良い上に木の温もりが心地良いです。ロビーも開放的で窓が大きくて雰囲気良し。

       



      


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今日の午後は、ベーカーストリート駅近くにあるRoyal Academy of Musicで、今年すでに3度目です。 古いレンガの建物で、内部もクラシックな雰囲気です。隣にはミュージアムもあり、いつか行ってみるつもり。

    

    


バリトンのSirトーマス・アレンは、ニューヨーク(メトでメリーウィドウに出てましたよね)から戻ってきたばかりなのに(おそらく今日飛んで来た飛行機)、元気に3時間以上、ブレークもなしに大張り切り爆弾


歌唱指導というよりは演技指導中心でしたが、大袈裟に見本を示してくれるアレン爺ちゃんがすっごく面白くて、大爆笑のとびきり楽しいマスタークラスでしたアップ

彼を嫌というほど舞台で観てる私、特に演技が上手と思ったことはないのですが(盛りの過ぎてる歌もね・・・)、爺ちゃん、歌やめてもコメディアンで立派に食っていけますよ。うん、そっちの方がずっと良さそうだ。


いつもはばりっとスーツ姿なのに今日はうんとカジュアルなカーディガン姿で(靴は茶色のちゃんとした革靴でしたが)、マイクロフォンを付けての指導でしたが、爺ちゃんは実にたくさん見本で(これも大袈裟に)歌ってくれて、それもメチャ面白かったので、オペラを題材とした歌付き落語でもやったらいいのではないかしらにひひ


いや、お笑い狙いだけじゃなくて、アレン爺ちゃんの指摘は鋭くて、指導者としても一流なので、歌やめて、落語家にもならなくても、価値ある先生になれます(なんとか、歌から引退させようとしてる?)  


自分が歌ったことのあるフィガロの結婚(伯爵とフィガロの両方)とかは歌詞もしっかり覚えてるし特に熱が入りましたが、ソプラノ指導でトスカのヴィッシーダルテ~音譜を裏声で歌うトーマス・アレンが聴けるのはマスタークラスならではの珍事べーっだ!でしょう。こういう楽しみがあるので、マスタークラスにはどんどん行くつもり。

RAMのサイトに生徒たちの名前と曲目が載ってたので、コピペしときます。

バリトン中心だったのですが、入学基準に容姿も考慮されるのかしらと思うくらい、長身のイケメン揃いでした(テノールはそうは行かないでしょうけど・・)。

でも、残念ながらバリトンには惹かれない私、一番良かったのはEmily Garlandというソプラノで、細くて突き抜ける声が今までマスタークラスで聴いた中でベスト。ポップ歌手のアデルみたいなルックスで美人だけど太目なのがナンですが。


音譜Vocal Masterclass with Sir Thomas Allen


Tuesday, 03.02.2015 14:30, Duke’s Hall 2.30-5.30pm


Henry Neill baritone
Rebecca Taylor piano
Butterworth Loveliest of trees (from A Shropshire Lad); Look not in my eyes (from A Shropshire Lad)


Katherine Aitken mezzo-soprano
Richard Leach piano
Mozart Son Reo (Mitridate)
Britten What would Missus Herring say? (Albert Herring)


Nicholas Mogg baritone
Cécilia Coullet piano
Mozart Hai gia vinta la causa... vedrò mentr'io sospiro (Le nozze di Figaro)
Loewe Tom der Reimer

Ed Ballard baritone
Thomas Primrose piano
Korngold Mein Sehnen, Mein Wähnen (Die tote Stadt)
Tchaikovsky Kogda bï zhizn domashnim krugom (Evgeny Onegin)

Emily Garland soprano
Jonathan Lakeland piano
Puccini Vissi d’arte (Tosca)
Strauss Morgen

Tristan Hambleton baritone
Finnegan Downie Dear piano
Schubert Die Stadt (from Schwanengesang)
Mozart Non più andrai (Le nozze di Figaro)

With Sir Thomas Allen, international operatic baritone and Visiting Professor of Singing at the Academy.


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