<25th May Mon>

今日までの3連休は寒いしどこにも行かず、家で服の整理もしましたが、今年は夏服は要らないかも・・。あるんですよ、そういう年が。

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5月半ばの3泊ベルリン旅行、旅の目的であったドイツ人テノールのクラウス・フロリアン・フォークトが降りてしまって意味がなくなってしまいましたが、重い足取りながらオペラを毎晩観て、観光もしたので、記録しておきます。 まずはクラウス君の出ない抜け殻オペラから。


5月15日、ドイチェオーパーにベルリオーズのファウストの劫罰を観に行きました(ドイチェオーパーの様子は先月の記事(→こちら )をご覧下さい)。


フランス語のオペラをドイツ人であるクラウス君が初めて歌うのであればリスク高すぎですから遠征なぞしませんが(クラウス君はドイツ語以外で歌うことが少ない)、去年の実績があり、その上キャンセルすることが少ない優等生のクラウス君を信じて、初のソロ遠征に挑戦したわけですDASH!


だけど、前日になってキャンセルの正式発表叫び


キャンセルされるとがっかりなので敢えて自分が行く最終日だけしかチェックしてなかったんですが、後で知ったところ3回やるうち最初の2回が徐々にキャンセルされたので、それを知ってた人は「・・うーっ、これでは3回目もあやしい・・ガーン」とハラハラしたでしょうね。私が知ったのは旅行に出る前の晩でしたが、いやー、そんな前から心配でドキドキするのは嫌ですから、直前まで知らなくてよかったです。知らぬが仏で浮き浮きしてた時間が少しでも長く持てたのは嬉しいことですから恋の矢


しかし、次回からは事態を把握して旅行自体をキャンセルする機会を逃さないようにした方がいいかなとも思ってて、それには今回のようについでに他のも観ようと欲張っちゃ駄目なんでしょうね。等々、オペラ遠征について色々考えさせられた苦い経験でした。

実は遠征で振られたのは初めてではなく、同じドイチェオーパーで「ルチア」のディアナ・ダムラウに逃げられたことがあるんですが(たしか妊娠だったので仕方ないですね)、その時はベルリン自体が初めてだったので観光も楽しみの一つだったので大してがっかりしなかったんです。でもベルリンはそれから何度も行って観光は済んでるので、今回は本当にオペラだけが目的だったの・・あせる


あ~、いやだ、私ったら、オペラのこと書こうとしてるのに又グダグダと前置きが長くなってすみませんショック!


さて、そんなこんなで、もうどうでも良いけど一応行ったファウストの劫罰はどうだったかと言うと・・(因みに、ベルリンは切符代が安いので前から3列目の真正面席でも92ユーロ)。


     
              カメラ  クリックで写真は拡大 (去年の写真でしょうね)



写真ではわからないでしょうけど、舞台一杯に傾斜のついた丸いターンテーブルがあり、それを回しながら場面転換していくんですが、ちっちゃな可愛い家、洒落た衣装、雰囲気のある照明、ダンスもあって動きもあり、ほとんどグレーだけど華やかで、幻想的で素晴らしいプロダクションです。

       
     



La Damnation de Faust (Fausts Verdammnis)

演出 Christian Spuck

セット、衣装デザイン Emma Ryott

指揮 Jacques Lacomble

ファウスト Yosep Kang (Klaus Florian Vogtの代役)

マルグリート Clementine Margaine

メフィストフェレス Sanuel Youn




休憩なしで2時間半近くだったパフォーマンスはと言うと、クラウス君出てないんじゃどうでもいいけど、ドイチェオーパーのアンサンブル・テノールである代役の韓国人ヨセップ・カングはリリカルな美声としっかりしたテクニックでとても上手でした。

なかなかの経歴なのも納得で、今年はロンドンのプロムスにも出るようです。この役ではクラウス君より上手かもしれないと思う程で、文句は無し。



でも、でも、声が違う~っビックリマーク 姿はもっと違う~っ!! 


私がわざわざ観に来たのはこれじゃな~~いしょぼん


いくらヨセップ君が背丈もあって決して悪くないと言っても、ファウストの顔がお相撲さんみたいってのもちょっとね・・。折角かぶりつき買ったのにさ・・。



マルグリートのクレメンタイイン・マルゲーネも充分な声量と潤いのある美声で上手だし、容貌もぴったり。

メフィストフェレスのサミュエル・ヨウンも韓国人で、ここによく出てるらしいですが、小柄な彼はルックス的には迫力に欠けますが余裕ある演技補って、歌もまあまあ。

でも、このオペラはテノールの比重が大きくて、その他の人はほんのちょっとしか歌わないので、まあどうでもいいというか。

そう、テノールの独り舞台みたいなものだからこそ、クラウス君の清らかな美声にたっぷり浸るために遠くから観に行ったですよね。


あっ、クラウス君の出ないオペラのことを書いてる筈なのに、どうしても思いは彼にいってしまい、またイライラしてきた・・むかっ



ひらめき電球

ところで、クラウス君、ドイチェオーパーでもらった冊子によると、来シーズンはローエングリンカルメンに出るってことだったので、「ぐぇ~っ、ドン・ホセはやらない方がいいんじゃないかなあ・・」、と思っていたら、サイトではすでに違う人になってます。ロールデビューだろうから、どうせ私は観に行くつもりはなかったけど、できないものはこのように早くギブアップして欲しいです。今回のファウストだって、先月のローエングリンから日が浅いからフランス語が思い出せなかったのがキャンセルの理由なのではないかと疑ってるんです、実は。病気だってことですが、合間にはウィーンでコンサートに出てたって言うし・・。


しかし、それにしても、先月のローエングリンのクラウス君は素晴らしくて(→こちら )、おまけに抱きついて一緒に写真も撮れて(→こちら )、本当に良かったとしみじみグッド!



でも、ちぇっ、こんなことになるのなら、ファウストの代わりに3月から4月にかけての死の都を観にハンブルグまで行けばよかった。その辺りは仕事が忙しいのでとんぼ返りしかできなかったけど、結局、観光抜きの追っ掛け遠征はそのためだけの方がよかったわけだし。ブツブツブツブツ・・・


メモ<追記>

この失望感から抜け出るには、やっぱりリベンジ遠征しかないかもしれないと思い始め、秋のクラウス君追っ掛け切符を買ってしまいました。又ベルリンですが、今度はマイスタージンガーで、これならクラウス君が怖気づいて逃げる心配はないし、あとは本当の病欠の心配を又数ヶ月しなくてはならないわけですが、これで今回のがっかりから次回の楽しみに気持ちがシフトできそうです。




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