<25th Jun Sat>

叫びEU離脱騒動で国中大変なことになってる中、私の(主に仕事で)忙しい一週間も終わりました。

予想外の離脱を選択したからには、短期的に勿論色んな問題が起こるでしょうけど、大きくなり過ぎて問題あり過ぎのEUを離れる機会が与えられたのは幸いだと思うし、イチかバチかではあっても将来もっと良い国になれる可能性があるのは良いことでしょう(投票権があれば離脱に一票投じてました)。

ショック!このパニック状態が収まり頭を冷やしてからが正念場なわけですが、政治家だけに任せず、国民(私のような在住外国人も含め)が一丸となって良い社会を作る努力をしようという気運が高まればいいなと実際には正反対の事態になっていて、罵り合ってますが)。国民投票のやり直しを求める嘆願が2百万以上以上に達したそうですが、たしかにこんな重要な決定をあんな僅差で決めてしまうのも危険でしょうから、世界中の恥さらしになっても、もう一度皆でじっくり考えるのもありかもですね。ともあれ、一連の出来事は政治すなわち自分たちの状況や生活について考えて討論する素晴らしい機会で、民主主義のあり方を含め、世界中から注目を浴びながら頑張らなくてはDASH!

でも、このニュースばかりで正直うんざりしてるので、私は楽しかった日本一人旅を思い出しながら逃避して、最後の滞在記をアップします。

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イギリスに戻る前日の6月6日は、歌舞伎座で義経千本桜の第一部と第二部を続けて観てから、夜は文化会館で歌曲リサイタルという、楽しいけどtoo muchかもしれないスケジュールになりました。時々オペラを一日にふたつ観たりすると頭の中ぐちゃぐちゃになっちゃいますから。


でも、幸いと言うか、残念ながらと言うか、歌舞伎は喋ってる場面が多かったので、リサイタルに行く前に音楽で頭の中一杯という事態にはなりませんでした。2週間予定がびっしりでさすがに疲れていたのか、ウトウトしちゃいましたけどね。 



     

   

   

滞在中、ご一緒した方たちが着物でいらして下さったのですが、今日も第一部にご一緒したK子さんの素晴らしいアジサイの帯を拝見できました。この季節、歌舞伎座であっても着物姿は少ないですから貴重です。

この鮮やかな水色の無地の単衣も素敵ですね。私の好みどんぴしゃドキドキ



 
第二部は音楽仲間と3人で一緒に観てから、私は初めての上野の東京文化会館に連れてって頂きました。

小ホールでの待ちに待ったクラウス君(クラウス・フロリアン・フォークト)の水車小屋の娘アップ 

最前列ど真ん中という理想的な席が手に入ったのは、ブログ縁の方がご親切にもセット券を電話で真っ先に買って下さったからで、どれだけありがたかったか。ブログやってて本当に良かったラブラブ

目の前で歌うクラウス君は歌もビジュアルも素晴らしくて、ずーっと感激しっぱなし。時折回りを見渡すとたくさんの日本人がうっとりとなさってる表情が見えて更に嬉しさ倍増。今まで聴いた沢山のリサイタルの中でもこれはベストの一つで、これを聴いてる間は「嗚呼、これを聴くために私は日本に来たんだわ」、とあまりの幸せに頬っぺたつねりたくなりました。

恋する若者のこの歌は明るく澄んだ声のクラウス君にはぴったりで、もうこの曲は他の歌手では聴きたくないですビックリマーク

素晴らしい雰囲気の中でアンコールも歌ってくれたし、日本語で少し喋ってくれたクラウス君は実にチャーミングで当然ますます惚れちゃいますよねキスマーク

写真を撮るには絶好の位置で、きっと素晴らしい写真が撮れただろうにそれが出来なかったのは残念でしたが、クラウス君の嬉しそうなカーテンコールの表情をしっかりと瞼に焼き付けました。一生忘れません、このリサイタルは恋の矢

終了後は楽屋口のサイン会へ。数人のお仲間と楽しくお喋りしながら順番を待ったのも楽しかったです。椿姫さんですね、と声掛けて下さった方もいて充実した待ち時間でしたが、「サインは一つだけ、写真はご遠慮下さ~い」、としつこく繰り返す係員の言葉にはがっかり。日本では当たり前の禁止らしいですが、本人が駄目だって言ってるんじゃない限り、写真くらい構わないのにね。ケチむっ

で、私の番が来て、「ROHにはルル(→こちら )以来いらして下さらなくて淋しいわん。沢山のファンが待ってるから、来て下さいよね!」、と言ったら、「ロンドンからはお誘いがないんだよ」、って。パッパーノさん、何してるのよパンチ! ルルも大将が振ったし、その後にカドガン・ホールの「大地の歌」でも一緒にやってるのに、なんでその後ずっと放っておくんですかッむかっ



      

サイン会の写真は、係員の目を盗んで撮むのも当たり前みたいで皆さんやってたので、私もトライしましたともべーっだ!

慌ててたので上手には撮れませんでしたが。



      

でも、そんなに焦って頑張らなくてもいいんですね。優しいクラウス君はサインをもらう順番が済んだ後も外で待ってるファンのためにポーズ取ってくれました。これが冬だったら辛いですが、こうして余韻に浸りながら同じ想いの方たちと一緒に待つのも気分が高まります。





厚いジャケット着て、その上さらに革ジャン持ってるって、さすが北ヨーロッパから来た人だけど、その気持ちわかります。 実は私も夜寒くなるかもと思ってずっともう一枚羽織るものを持ち歩いていましたから。


                      

    

というわけで、日本到着翌日にローエングリン(→こちら )、イギリスに戻る前日にリサイタルを聴けて、どちらも素晴らしかったし、これに合わせて日本に行った甲斐は充分ありました音譜

温泉にも2回行けたし、歌舞伎や落語、友人とのお喋りと毎日楽しい楽しい日本滞在グッド!、来年の秋に又クラウス君がタンホイザーで来日してくれますからね、又行こうかな、と目論んでます。


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