<20th Aug Sat>

午後はアイドル主演の80年代半ばの日本映画を3本観ました。良かった順に「Wの悲劇」、「さびしんぼう」、「姉妹坂」。画質も音もひどかったけど、無料だから文句言えないし、私が日本を離れてから5、6年しか経ってないので懐かしさ一杯。

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晴れ8月8日のザルツブルグは、ピッカピカのお天気な上に思いも掛けない素晴らしいことも起こりニコニコ、充実し過ぎの一日となりました。
オランダのレイネさんも私もザルツブルグは超久し振りでほとんど覚えていないので朝から暑い中を一応観光に励み、超絶景レストランでのランチも素晴らしかったのですが、それらは又あらためて書くことにして、今日はイエスティン君とのことを。
 
まず、お茶でもいかがという私たちの誘いに応えてくれたイエスティン君と「皆殺しの天使」を観る日の午後3時半からオペラハウスの近くのカフェで彼のフィアンセも一緒とゆっくり話すことができましたコーヒー。暑かったし中途半端な時間だったで着物で行くことはできなかったけど、「僕は今夜のウォームアップしなくちゃいけないから」、と彼が去った後に、何度も会っててすっかり顔なじみの彼女が5日後の結婚式のウエディングドレスの写真も見せてくれましたよドレス
    
その後、軽く腹ごしらえしてからホテルで着物に着替えてオペラ鑑賞。イエスティン君の婚約者は裾の長いイブニングドレスでしたが、そういう人は他にはほとんどいなくて、ちょっと拍子抜けだったかな。天下のザルツブルグ音楽祭音楽祭、皆さんすごいお洒落をすると聞いていたので派手な着物を持ってきたのに・・。 これなら、昨日の午後のドンジョヴァンニの方がゴージャスだったわ。今日のは得体の知れない現代オペラだからってことかしら?
レイネさんはイエスティン君が事前に「このオペラのセットに合ってる」と選んでくれた上品な訪問着。私は鮮やかなグリーンの夏着物にオレンジと金の帯で色だけ派手に。
まあ、イエスティン君に着物姿を見てもらえばいいんですけどね。だって、格安便で荷物に制限もあるし洋服にしようかとも思ってたところ、イエスティン君が着物をご所望ということで重いのに運んだわけですから。なので、一緒に写真撮ってもらうたため、終了後はいつも逃げ足の速いイエスティン君にちゃんと待っててよねと念を押しときました。
最終日だったので打ち上げドリンクもあるだろうに、午後と同じえらくカジュアルな格好でステージドアに現れたイエスティン君と私たちのフォーマルな着物姿は一見ミスマッチですが、彼のゴム草履と私たちの草履はお揃いですかねにひひ
出演者の一人であるテノールのチャールズ・ワークマンは思い切りでかい。
 
 
さて、
ひらめき電球充分目的は果たせてハッピーな私たちでしたが、この日のハイライトは実はその後。
「今から打ち上げで野外パブに行くけど、一緒に来ない? すごくカジュアルなお店で安いんだよ」、ってイエスティン君が誘ってくれたんですロゼワイン
ちょっと躊躇しましたが、パブの外から遠巻きに様子を伺うだけでも面白そうだからと付いてったら、イエスティン君のテーブルに座ることになり、皆に「あの妙な格好の日本人たちは誰だろう?」と思われたに違いないので少々居心地悪かったけど、そういう時は、イエスティン君が「僕の友達だから」と助け舟を出してくれました。
 
「うわ~っ、隣のテーブルでヴォン・オッターがご飯食べてるう! 近くにはトーマス・アレンやソフィー・ビーヴァン、クリスティン・ライス等々。ROHの連隊の娘のトニオ役で気に入った仏テノール君も!」、とキャーキャー言ってたら、なんと同じテーブルにちゃんとジャケット着て洒落た帽子被ったサー・ジョン・トムリンソンが座ったんです。緊張しましたが、イエスティン君の友人のアメリカ人の哲学者が上手くトムリンソンから話を引き出してくれて、まるでオペラのインタビューを聴いてるようで興味深かったです。 私たちも話に入れてもらって感激だったし、バイロイトに初めて行く前の晩にそこで長年ヴォータンだった人と話できたなんて信じられませんドキドキ
 
イエスティン君に迷惑掛けるわけにはいかないので写真は撮らなかったけど、皆の注目を浴びたTシャツで登場した作曲家のトーマス・アデスだけは素早くモノにしました。
 
パブは例のサウンド・オブ・ミュージックに出てきた岩山シアターの隣で、それも見ながらワインを頂きながら長居して、夢のような熱いザルツブルグの夜は更けていったのです星空