<2nd August Thus>

この2、3日は本当に爽やかな夏の日で、これが続けば最高なんですが、また暑さがぶり返すそうで、明日は30度越えですって・・。

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記事にするつもりはなかったので写真全く撮ってませんが、一応記録残しておきましょう。

 

7月31日、王様と私The King and I (→こちら)を観ました。

    

ミュージカルは勿論好きだけど(オペラの子孫ですもんね)、長期間毎日やってていつでも行けると思うから却って滅多に行かないですが、今回は友人にミュージカルの切符の買い方を教えてと頼まれて、私だって全然知らないけど調べてみたら、そこそこの値段でかぶりつきの良い席があったので、私もご夫婦に便乗。 渡辺謙さん主演ということで普段は行かない在英日本人が押し寄せたことでしょう。

それが2月のことでしたが(初演は6月)、慌てなくてもよかったようで、あちこちで広告を見掛けるのできっと切符が余っているんだろうなと思った通り、まだたくさん余ってますよ(→こちら)。2,286席もある大劇場を連日満員にするのは至難の業でしょうが、なんと240ポンドなんて席もあってびっくり仰天。ROHのオペラ並みじゃないの。でも、前の方でも端っこだと安いですからそこはいかがでしょう。それに、これだけ残っていれば、もしかしたら当日劇場でお得な切符のオファーがあるのかもしれません(tktsという割引小屋には流れてないようですが)。

当日会場で会った友人は最近なにかのプロモーションコードで安く買えたそうです。なるほど。

 

私たちはストールの2列目のほぼ真ん中で75ポンドでしたが、オーケストラピットはが小さいので舞台から本当にすぐ近くて、細かい表情までばっちり観ることができました。

リバティ百貨店近くにあるLondon Palladiumは王室メンバーご臨席でロイヤル・ヴァラエティ・ショーとかもやる有名な大劇場で、言わば庶民的な芸人さんたちの出世すごろくのゴール的存在。 私は30数年前のニール・セダカ以来行ってないかもしれないけど、ここで主演できるなんて凄いことですよ。

 

ミュージカルはカーテンコール写真禁止なんでしょうが、私は前から2列目のほぼ真ん中だったので、いつもの癖が出て、「うー、折角こんなに近いんだから、こっそり撮っちゃおうかなあ・・」、と実はうずうずしたのです。 でも、なんといきなりスタンディング・オベーションで前の人が邪魔になって結局駄目でした。

なので、写真はないのですが、渡部謙さんのインタビューニュース・ダイジェスト(ロンドンの日本語刊行物)(→こちら)や→こちらでご覧下さい。

  

ケリー・オハラ Kelli O'Hara (家庭教師アンナ)

渡辺謙 Ken Watanabe (シャム王)

森尚子 Naoko Mori (チャン王妃)

大沢たかお Takao Osawa(クララホム首相)

ナヨン・チョンNa-Young Jeon (奴隷のタプティム)

Dean John-Wilson (タプティムの恋人)

 

オペラとは違って出演者は役柄に相応しいルックスの人がほとんどですから、アジア人がたくさん出てて、他にも数人の日本人女性が出演してますが(→こちら)、あ、Misa KoideさんとはROHにご一緒したことあります。オーディション受けながら頑張ってるお話伺いましたが、よかったですね! 

 

渡辺謙さんは、ブロードウェイで好評だったのがロンドンに繋がったわけですが、長身で舞台映えするし、大熱演のコメディアンぶり。映画で英語がそんなにお上手でないのは知ってましたが、今回はその方が味が出ますしね。歌がナンなのが残念ですが、歌う場面は少ないのでよしとしましょう。 私は映画でしか知らないけど、ユル・ブリンナーがおそらく40年くらい前に同じ劇場で出演した際に観た友人は「そりゃブリンナーには敵わないわ」と仰ってましたが、それは仕方ないですね。想像するにチャラチャラ軽い謙さん(そこが面白くて好きだけど)に対してユル・ブリンナーはあの眼力で威厳あっただろうしロマンチックだったに違いない。

 

アンナ役のケリー・オハラは、歌も芝居も上手ですが、想像したより老けてて、映画のデボラ・カーのイメージがある私にはちょっとがっかりでした。台詞から歌への自然な入り方はさすがだし歌唱力は彼女がベストだったけど、声が細過ぎる上に(好みの問題ですが)一本調子気味。渡辺謙さんとのケミストリーもあまり感じられなかったし。

 

全く知らない大沢たかおさんは、長身で颯爽してたけど、この役は彼でなくてもいいかな。

 

私が嬉しかったのは、森尚子さん。歌よりも演技が主な王様の第一夫人役で、歌は素人っぽいけど、英語が凄く上手な彼女が出てくるとドラマとして引き締まって素敵でした。若くて可愛かった時のTorchwoodという人気TV番組の時からファンですが、去年はリージェンツパークの野外ミュージカルOn the Townでも良い味出してました。ダブルキャストのようですが、彼女が出る日に行けてよかった。

 

セットも衣装もきれいでとても楽しめましたが、去年秋に観たアラジンの方がレベル高かったと思うし、全体的に歌唱力がいまいちで聞惚れてもう一度聴きたいと思った人がいなかったのがちょっと不満。 演技をほとんどしないタプティムの恋人とかだけでもうんと上手な人にすれば印象は変わったと思うのですが。例えばオペラ歌手になりそこねた(或いはこれからなろうとしてる)若い男性はゴマンといるでしょ? ミュージカル歌手にオペラは歌えないけど、逆は簡単ですから。

 

ふーん、意外と言っては失礼ですが、レビューはなかなか良いんですね。 

***** The Times

**** Daily Mail

**** The Telegraph

**** Evening Standard

**** The Independent

**** Daily Mirror

**** The Stage

***** The Times

**** Daily Mail

**** The Telegraph

**** Evening Standard

**** The Independent

**** Daily Mirror

 

と、なんだかんだ文句言っても、やっぱりミュージカルも良いですね。切符代が高いのも頻繁に行けない理由ですが、レスタースクエアにあるtktsという割引切符売り場(→ こちら)で当日安く買えるのを狙ってみようかしら? オペラのシーズンオフでヒマだし。安くなってる中で、Strictly Ballroom The Musical, レミゼラブル(1度観たけど、久し振りに)、Kinky Boots、Dream Girls、42nd Street(これも観たことあるな)あたりが候補か? 

 

   

 

   

写真がなにもないのも淋しいので、ミュージカルの前に夕食をご一緒した時のお料理を。サヴィル・ロー(背広通り)にあるサルジニア料理Sartoria(→こちらでしたが、なかなか良い味で、まだ時間が早くて空いててお喋りも楽しめました。 この日はその前に初めてJapan House(→こちら)にも行き、尺八イベントも見学。 朝オフィスで働いてからあちこち回って、実に充実した一日でしたチョキ