<20th Nov Tue>

会社は休み、ブダペスト行きが延期になってヒマなムスメのフラットにトーチャンとランチに行きました。猫と遊んだり、我が家にはないインターネットテレビNetflickで王冠1The Crown(→こちら)を観まくったりしてのんびりと。

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昨日は、着付けのA先生と着物でWigmore Hallに行きました。

   

あっさりとした色使いながら、しっとりとした華やかさのあるA先生の小紋、素敵ですよね。渋いウィグモア・ホールにもぴったり。

   

私は、実家から持って来た紅型風京友禅に、知人から頂いた白地の帯で。

おそらく二十歳前後に白地から染めてもらったのですが、先回の無地(→こちら)と同じく色見本よりも地味な色になってしまったのでお蔵入りになってしまった可哀相な着物です。 

 

    

29年前にムスメの七五三で近所の神社と熱田神宮に行った時、実家の母が「そろそろこれが着られる年齢になったで」、と出してくれたのですが、私には全く見覚えがなく、こんなの誂えてもらってたことすら知りませんでした。なるほど、これはお琴の演奏会には地味過ぎるわ。

ムスメの初着物は貸衣装でした。

特に好きな柄ではないけど、ロンドンで着物を着るようになって真っ先に実家から運び、ちょくちょく着てます。2006年の秋に日本に一人で行った時はほぼ毎日着物で過ごしたのですが、ロンドンからこれ一枚だけ持ってって、何度も着てあげたので、長い間放っておかれた恨みも晴れたことでしょう。

 

これが今年40回目の着物お出掛けでした(一覧は→こちら)。

今年もめでたく目標に達することが出来て嬉しいです。余程お天気が悪くなければ、今のところあと3回着る予定。

 

 

この日はフランス人ピアニストのアレクサンドル・タローのリサイタルでしたが、彼を生で聴くのは2009年(→こちら)と2012年(→こちら)に続いて3度目。

ロンドンでの知名度はそんなに高くないだろうに客席がほぼ埋まっていたのは、繊細で個性的なタロー君のフォロワーが多いってことでしょうね。ご一緒したA先生も長年の大ファン。

 

でも、そのA先生にして、「・・・なんか違う方向に行ってるから、もう二度と聴きにいかないと思う・・・しょぼん」、と悲しそうに仰って演奏後のCDサイン会の列にも加わらなかったように、うーん、なんだかなあ・・という感想うーん

私は彼の全盛期を知らないのですが、今回はリズムが独特過ぎて、オハコのプーランクはそれなりに良かったのですが、ベートーベンは違和感あり過ぎ。とてもベートーベンには聞えなくて、プーランクを引きずったままショパンを振り掛けたような不思議な演奏でした。時折、「ま、こういう珍しいベートーベンも面白いかも」とも思いましたが、そんなんでソナタ2曲は聴いてて疲れます。技術はしっかりしてるし、部分的には素晴らしい時もあり、カーテンコールは大きな拍手だったし本人もそれなりに嬉しそうだったので、彼自身としては満足の出来だったのかしら?  ってことは、最近はいつもこんな風?

 

もうすぐ50歳になるタロー君ですが、チック症は克服したようで以前のような奇行は出ず凄くまともでした。神経質そうなルックスはそのままだけど年齢による劣化も最小限で青年っぽい雰囲気も残してるし。 音符を手離せないのは相変わらずですが。