<22nd Nov Thus>

しまった、今日はミックス・バレエの切符持ってたのに、すっかり忘れてたガーン。こんなことは初めて(私の知る限り)。 余裕のない毎日とは言え、スケジュールにちゃんと書いてあるのに、今日は何もないと思い込んで見ることすらしなかったなんて・・ショボーン。ま、特に楽しみにしてなかったってことだし、違う日にも切符持ってるし、切符代は大したことないからいいんだけど、最近ついに頭のネジがゆるんできたかと思うことが時々あるのが辛い・・ショック!

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バヤデールLa Bayadèreは楽しみにしてたので、勿論忘れずに、3度行きました。

そのうち2回はご贔屓ムンタ君(ヴァディム・ムンタギロフ)で、撮りまくった写真を整理する時間がないので少々お待ち下さいなのですが、高田茜ちゃんが目的だった11月10日のマチネを先にアップしておきましょう。

インドが舞台でエキゾチックなバヤデール、ヴェルディのアイーダにそっくりで、領主の娘から惚れられるが身分の低い娘(アイーダは本当は王女だけど)に恋してる勇者が間に立って苦しむお話。以前の記事をコピペすると;-

アイーダはエジプトですがこちらはインドが舞台。勇敢な戦士ソロルはバヤデール(寺院の巫女で舞姫)のニキアと愛し合っているのですが、領主に気に入られて娘婿にしてやろうという申し出を受けます。「アイーダ」のラダメスはきっぱり拒否するのですが、こちらのソロルはお嬢様も綺麗なのでホイホイと承諾。冷静で賢い若者です。

巫女ニキアを横恋慕する大僧正がニキアとの仲を領主にばらすと、それなら邪魔者ニキアを亡き者にしようということで、哀れニキアは毒蛇に噛まれてあえなくお陀仏。その前に大僧正が「俺のものになるのならこの解毒剤をあげるよ」と言うのですがニキアは拒否。 とりあえず貰っておけばいいのにね。

ここで終わったら主役の出番があまりにも短いのですが、ニキアは亡霊となって登場。生きているときはインド風のエキゾチックは衣装なのに、死ぬとなぜか西洋風の天使というかオデット姫風になるところがミソで、幽霊仲間をたくさん引き連れて白鳥の湖さながらのシーンが展開します。

阿片でラリルレロのソロルは「悪かった。もう二度と裏切らないから、許してくれ」と言うのですが(バレエだから実際には何も言わないけど)、次の場面はお嬢様との結婚式ってどういうこと?

薬から覚めたソロルは「わーい、綺麗なお嫁さんだな~、お金もありそうだし」と嬉しそう。

そこに又お岩さん巫女ニキアが現れると、ソロルは「僕はやっぱり君を愛してる」とデレデレ一緒に踊ります。節操のないやっちゃなあ、と呆れていると、神の怒りに触れ、寺院は崩壊し全員死亡という壮絶な終わり方なのですが、それでも懲りないニキアとソロルはあの世で永遠に結ばれるんですって。

バレエのストーリーって小説にはなりませんね。こんな人たちの心理描写は絶対できませんもの。

これに比べたら「アイーダ」は感動もののラブ・ストーリーだ。

 

 

 

巫女ニキアの高田茜ちゃんは素晴らしくて、今まで観た茜ちゃんの中でベスト。くにゃーっとして(褒め言葉です)儚げな薄幸の女性が本当にぴったりだし、しなやかでこの役は完璧。他の日にこの役を踊ったマリアネラ・ニュネツよりも断然良くて、テクニックはロイヤルバレエの女性ダンサーの中で遂にトップに立ったとすら思いました。写真よりもっと痩せてて、胸もお腹もあばら骨だらけなのは痛ましいですが。

 

スティーヴン・マックレー、暫く怪我をして踊ってなかったのですが、小柄だからこそのシャープさと、ムンタ君でも出来ないひねりを入れたジャンプが素晴らしくて、ムンタ君と甲乙つけがたいソロルでした。

 

 

お姫様ガムザッティのヤスミン・ナグディは、今まで特に良いと思ったことがなくて、プリンシパルに昇格した時はちょっと納得できなかったですが、この日はテクニックも演技も抜群で始めて素晴らしいと思いました。この役ではオシポワよりもずっと綺麗で上手。

ブーケ1花束でも、茜ちゃんとのあまりにも違い過ぎる花束の量にはびっくり叫び。 ヤスミンにとって特別の日だったのかしら? 

花束はたくさん貰えなくても、誰の目にも茜ちゃんがヒロインであることは明らかですけどね。

 

 

 

オシポワ/ニュネツ/ムンタギロフと揃ったばかりでなく、脇役にもプリンシパルが3人も出た(茜ちゃんも)チームに比べると、全体のレベルは落ちましたが、茜ちゃんに加え、金子扶美さん、桂ちさとさん、日英ハーフのルカ・アクリ君と日本勢が大活躍でした日本