<8th Feb Tue>

アメリカ米アカデミー賞候補に日本の作品もノミネートされましたが、ムスメが関わったDuneも入ったのは嬉しいです。作品賞は無理でしょうけど、技術部門で圧倒できるかもビックリマーク

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1月31日はROHでヘンデルのテオドーラの初日。

当初からヘンデルのオラトリオの中では上演回数が一番少なく不人気で、コベントガーデンでも1750年の初演以来やってなかったという作品ですが、一度だけ8年前にバービカンでコンサート形式で聴きました。

 

Music George Frideric Handel
LibrettoThomas Morell
Director Katie Mitchell
Set designer Chloe Lamford
Costume designer Sussie Juhlin-Wallén
Lighting designer James Farncombe
Movement director Sarita Piotrowski
 
Conducted by Harry Bicket
Theodora Julia Bullock
Irene Joyce DiDonato
Didymus Jakub Józef Orlinski
Septimius Ed Lyon
Valens Gyula Orendt
Marcus Thando Mjandana

4世紀のアンティオキア(現南トルコ)の王女テオドーラはキリスト教祖で、ローマ総督が彼らの神に生贄を捧げろという命令に背き、捕らえられて売春婦にされてしまう。キリスト教に改宗したローマ軍人の恋人が身代わりとなって救出されるが、罪を被った彼を救うべくローマ総督のところに出向き、「彼は悪くないから、私だけ処刑して」、「いや、僕が罪人だ」、と庇い合うも、「それなら二人とも死刑」とあっさり。オペラだったら、悪代官は「よし、お前たちの愛の強さには負けた。許してやる」、ってなりそうなのに、そうならない暗さが不人気の理由かも。

 

まあ、それなりにドラマ性はあるので、ザルツブルグ音楽祭やフルオペラとしてグラインドボーンでも上演されてますが、長い割にはあまり何も起こらないシンプルさで、ヒット曲もないので、これを長いフルオペラで魅せるには工夫が必要だろうと心配でしたが、最初こそゆっくりし過ぎな展開で退屈だったものの、段々面白くなって、良いレビューも出ました。
 

Financial Times ★★★★★

Evening Standard ★★★★

The Guardian ★★★★

The Telegraph ★★★★

The Times ★★★★

Arts Desk ★★★★

Culture Whisper ★★★

The Stage ★★★

 
ビジュアル的には、集会所みたいな所の業務キッチンでの最初は場面は工夫もなく退屈でしたが、スローモーション動作が出てきてちょっと面白くなり、売春宿でセクシーな衣装のポールダンサー女性二人が出てきて俄然盛り上がりました。ポール・ダンスをこんなに近くで長々とじっくり実際に見たのは勿論初めてでしたが、筋肉だけでこんなことが出来るなんて驚異的で、女性二人は凄いアスリート。オリンピックの競技にしてもいいくらい。テオドーラと恋人が衣装を取り替えて、カウンターテナーのオルリンスキー君(以下JJ)が銀ラメのミニドレスになるのがハイライトで、その上、「あ、もしかすると、JJ君がポールダンスしてくれるのかな?」と期待したら、本当にやってくれました。プロのオネエサンたちに比べたら勿論ほんのちょっとだけど、運動神経よくないと無理だから、さすがブレークダンスとか得意のJJ君! あ~、面白かった爆  笑
 
 
演出チームへの観客の反応は、ブラボーの嵐だったわけでもなく、ブーイングも私には聞こえず、まあまあってとこだったでしょうかクラッカー
パフォーマンスで、華があって一番目立ったのは勿論JJ君。背広姿も格好良かったし、ハンサムだから女装も魅力的。テオドーラの友人役のディドナートは歌も演技も手堅くまとめてましたが、キッチンスタッフ衣装で存在すら地味になり過ぎて気の毒。主役の筈のテオドーラに魅力がないのが残念。もっと有名な人に歌ってもらいたかったのに駄目だったのでしょう、きっと。他の歌手たちもなんか地味でしたが、JJ君とダンサーさんのおかげで面白かったので、4ツ星レビューは納得です。5ツ星は過大評価だと思いますが。
 

  

 

  

ハイヒールポールダンサーの二人拍手拍手

 

 
舞台脇の安い席が放出されたので、あと3回行くことにしました。こういう馴染みのないのは何度か聴いてるうちに良さがわかるかもしれないし評価が変わるかもしれません。