<15th May Sun>

昨夜のユーロヴィジョン(歌コンテスト)にはびっくり!コンサートに行ってたので歌自体はちょっとしか聴けませんでしたが、長~い投票発表(ユーロヴィジョンの真髄は歌よりもこちらで、歌そっちのけで政治絡み)はしっかり見ました。  一番驚いたのは、なんと英国が審判評定ではトップおーっ!だったことですが(毎年「今年もビリかそれに近いだろうなあ」と自嘲してるので)、一般投票でウクライナが圧倒的な投票数で予想通り優勝はウクライナ。ってことは来年はウクライナで開催されるわけだから、それまでに収まってくれることを祈るばかり。トリノだったのですが、懐かしいジリオラ・チンクエッティが登場して、日本でも流行った「夢見る想い」を歌ってくれました。往年の面影はないですが、イタリアではまだそれなりの地位を保っているのでしょう。私はカンツォーネが大好きだったので、なんと歌詞を(意味はさっぱりわかりませんが)カタカナでしっかり覚えてました。ノノレタ~、ノノレタ~、嗚呼、懐かしいキラキラ

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5月11日はバービカンでフィデリオのコンサート形式オペラがありました。突っ立って歌うだけかと思ったら、ちゃんとそれらしい衣装を着て演技もしっかりやってくれました。目の前で歌って芝居してくれて、私はこのスタイルでオペラを聴くのが一番好き。お金掛けても演出家のエゴで邪魔になるだけの事も多いし、それは自分で想像すればいいんですもんね。今回はオケの前と後ろを効果的に使いながら、ピストル、ナイフ、鎖、スコップ、食べ物と飲み物と必要最低限の物を最大限に利用。これで充分。

Insula Orchestraは初めてでしたが、フランスのオケらしいです。オケだけの部分は特に上手いとは思いませんでしたが、歌が始まったらそんなことはどうでもよくて、全員が演技も歌も素晴らしくて感動おねがい。まさか私が好きでもないフィデリオで泣くなんて思ってなかったですぐすん

 

フィデリオと言えば、2年前コロナになる前にROHでやった最後のオペラがカウフマンのフィデリオでしたが(→こちら)、カウフマンは不調だったし、ダヴィットセンは声量凄いけど大根役者だったので、この日のバービカンの方が私は好き。それなのに客が少なくて勿体なさ過ぎます悲しい

 

 

アイルランド人ソプラノのシネード・キャンベル=ウォラスは長身の金髪美人で男装のフィデリオにぴったりだし、歌も演技も素晴らしかった拍手。こんな人がどうして大きなオペラハウスじゃなくてこんな所で少ない客の前で歌ってるの?

  

 

フランス人テノールのスタニスラス・ド・バルベイヤック(と読むのか?)は2014年のROHのイドメネオ (→こちら)でとても気に入って(その時の出待ち写真です)、今回行ったにも彼がお目当てでした。彼の名前はヨーロッパのオペラハウスで時々見掛けて順調に成長してるのは知ってましたが、迫真の演技と立派な歌唱でした拍手飛び出すハート

 

全員が役にぴったりで歌も上手で、これをこんなに近くで聴けて幸せでした。もっとこのスタイルでやって欲しいです。