アイーダ by Verdi カーセンの新プロダクション

<29th Sept Thus>

昨日トーチャンと一緒に近所の薬屋さんでコロナワクチン4回目（モデルナ）を打ち、二人共今日は腕が痛いだけでなく、疲労感もあったかも。私がランチ会で眠かったのは昨夜ネトフリを遅くまで観てたからだと思ったのですが（遂に中国ドラマにまで手を出したら、韓国ドラマよりももっと長いって、、）、トーチャンもそうだったので、ワクチンの影響かも。

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ROHでは11年ぶりのアイーダ、結構好きオペラですから楽しみにしてました。豪華賢覧な古代エジプト風は全く期待してませんでしたが、現代の軍服姿の兵隊が沢山出てきて、「あー、又これか、うんざり・・」というだけでなく、ウクライナ戦争を生々しく思い起こさせるような演出で観てる間とても嫌な気持ちになりました。スクリーンの空爆映像はこのご時勢だからカットするという手もあっただろうし、ずらっと並んだ棺桶、主役二人が最後に閉じ込められて死ぬのはミサイル貯蔵庫って・・。おまけにスーツ姿のエジプト王が韓国人なので、中国や北朝鮮のことまで思い起させられて、さらに暗い気分。

でも、最後の方になったら、さすがカーセン、良く出来てるし、読み替えも（偶然とは言え）鋭いとすら思うようになりました。音楽とストーリー展開が素晴らしいオペラはどう料理されても良さが滲み出るってこともあるのですが。

私ですら観てる間に意見が変わったし、レビューはどうなるんだろうと思ったら、案の定まちまちだったのも納得。

Telegraph ★★★★

The Guardian ★★★★

Financial Times ★★★

The Times ★★

9月22日のリハーサルと25日の初日の切符を持ってて、新プロダクションの初日は逃さないことにしてるのですが、なんと、初日はコンサートとダブルブッキングしてるのに直前に気付き、Wigmore Hallは始末できなかったので仕方なくそっちに行き、アイーダ初日はトーチャンだけで行ってもらって、写真を撮ってもらったり演出チームへの観客の反応も報告してもらいました。それによると、彼の近くでは少しブーイングがあったものの、ごく普通だったそうです。

Music Giuseppe Verdi/Libretto Antonio Ghislanzoni/Director Robert Carsen/Set Designer Miriam Buether/Costume Designer Annemarie Woods/Lighting Designers Robert Carsen and Peter van Praet/Choreographer Rebecca Howell

Conducted by Antonio Pappano

Aida Elena Stikhina

Radames Francesco Meli

Amneris Agnieszka Rehlis

Amonasro Ludovic Tézier

Ramfis Soloman Howard

King of Egypt In Sung Sim

Messenger Andrés Presno

パフォーマンスは素晴らしかったです。有名歌手であるメリとテジエが期待通りだったのは当然だし、女性二人は知らない人だったので不安でしたが、特にアイーダ役のElena Stikhinaは見事な声量で、オケとコーラスを突き破って彼女の声が聞こえてきました。声は劣るけどアムネリスはすらっとした美人でドラマを盛り上げました。

もう2回分買ってあり、少なくとももう1回は行く予定で、上の方の安い席から音楽を聴くのに集中します。

尚、メリとテジエは同じで、アムネリスがガランチャという好キャストで来年5月にまたやります（アイーダはエンジェル・ブルー）。

ところで、来年4月に新国立劇場でゼッフィレリ演出のアイーダをやるそうですね。ちょうど私が日本にいる時なので、このカーセンと真逆のまともでゴージャスなアイーダ、ぜひ観たいです。

アイーダ新国立劇場のオペラ公演「アイーダ」のご紹介。新国立劇場では名作から世界初演の新作まで、世界水準の多彩なオペラを上演しています。