<23rd Feb Thus>

日本今日は天皇誕生日でしたね。そう言えばナルちゃんが産まれた時に母が「もう一日早く産まれたら私と同じ誕生日だったのに」と言ってたのを思い出しますが、彼には長生きして頂かないと日本は大変なことになりますね。本著書「テムズとともに」が再発行されるそうですが、拝読したいものです。

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2月21日、チェコ語のルサルカの新プロダクションの初日に行きました。

 

先回は11年前でしたが、ROH史に残るひどいプロダクションで、なんせ王子はTシャツ、水の精ルサルカはトレーナー・ズボンをはいたまま、ルサルカのお父さんは無精ひげの飲んだくれ、姉妹たちは品の悪いスケスケ衣装でまるで最低クラスの売春婦、着ぐるみの猫まで出てきてもう滅茶苦茶。当然激しいブーイングでした。

Evening Standard ★★★★

Guardian ★★★★

Telegraph  ★★★

Art Desk ★★★

 

私の席からは全体が見えなかったのでプロダクションについての意見を言う資格はないのですが、見えた限りでは、なかなか良いと思えた点となんかごちゃごちゃして垢抜けないと思った点とありました。

2019年2月にパリで観たモダンで洒落たプロダクションと比べると格段に劣りますが。

 

Music Antonin Dvorák/Libretto Jaroslav Kvapil/Creators Natalie Abrahami and Ann Yee/Directors Ann Yee and Natalie Abrahami/Set Designer Chloe Lamford/Costume Designer Annemarie Woods/Lighting Designer Paule Constable/Choreographer Ann Yee
 
Conducted by Semyon Bychkov
Rusalka Asmik Grigorian
Prince David Butt Philip
Vodník Aleksei Isaev replaces Matthew Rose
Ježibaba Sarah Connolly
Duchess Emma Bell
Kuchtík Hongni Wu
Hajny Ross Ramgobin
First Wood Spirit Vuvu Mpofu
Second Wood Spirit Gabrielė Kupšytė
Third Wood Spirit Anne Marie Stanley
Lovec Josef Jeongmeen Ahn
 

ビチコフ指揮のオーケストラは素晴らしくて、スラブっぽい哀愁のメロディと美しいハープの音色でうっとりでした。

タイトルロールのアスミック・グリゴリアンは丁寧で細やかで上手だけど、去年9月のイェヌーファでも感じた通り声量に乏しいので主役としての絶対的な存在感に欠け、有名な「月に寄せる歌」も盛り上がりに欠けたような。最後の方は良かったですが。
王子様のDavid Butt Philipは声も悪くないし充分上手だし顔はともかく背も高いのに、なんか魅力がなくて印象に残らないテノール。
魔法使いはサラ・コノリー、ルサルカの恋敵はエマ・ベルと二人の英国の中堅女性歌手が手堅く脇を固めてましたが、久し振りのエマ・ベルは迫力ある声は相変わらずでしたが老けててびっくり。
少年役の中国人メゾのHongni Wuが魅力的で、ROHの若手アーチストでよく出てた時から上手で可愛いと思ってたので、出番は少なくても輝いてて眩しかったです。
 

   

 

   

 

  

 

 
珍しく女性ばかりの演出チームには、熱狂的とは言えないものの充分な声援が送られました。
来月もう一度、上から見下ろす席で観ます。