<8th Sep Mon>

今日は若い韓国人ピアニストのイム・ユンチャンのWigmore Hallでのリサイタルの切符を持っていたのだけど、地下鉄ストライキと聞いてリターンしたら、彼自身がキャンセル。昨日も一昨日も素晴らしいピアニストを聴けたからいいんですけどね。

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辻井伸行さんでラフマニノフを聴いた(→こちら)の翌日、今度は中国系カナダ人でショパン・コンクール優勝者のブルース・リウの弾くラフマニノフのピアノ協奏曲2番を聴きました。

コロナ禍で日本への入国規制があった2022年3月に辻井伸行さんのキャンセルの代役でこのロイヤル・フェスティバル・ホールでチャイコフスキーを弾いてくれて(→こちら)、今回Philharmoniaとの2度目の共演。

 

 

大きなホールですが、切符の売れ行きは上々で、売れ切れに近い状態でした。

 

コーラス席は値段安いし鍵盤見えるし(ヴァイオリン奏者の音符の位置によって見えない事もあり)、良い点もあるのですが、やっぱりオケの音にピアノがよく聞こえないので、やはり正面席を奮発すべきかいつも迷います。でも、後半のオケだけの演奏の時は指揮者の顔が見えて面白いしなあ・・。

 

 

 

ラフマニノフのピアノ協奏曲2番は甘美でロマンチックで、イギリス人がこの曲を聴くと「逢びき」Brief Encounterという1945年のデイヴィット・リーン監督の映画とリンクする事がいまだに多く、このコンサートのプログラムにも写真入りで紹介されてました。私とトーチャンも割りと最近これをテレビで観て感動したのですが、駅で逢瀬を重ねる結婚してる男女の切ない想いがこの音楽によってさらに迫ってきます。それを思い出しながら、ブルース・リウの横顔と長くて美しい指を双眼鏡でうっとり恋の矢

有名ピアニストの場合はアンコールをやってくれるのが普通で、この日も期待通りやってくれたのですが、ソロではなく、オケも一緒だったのが残念。ピアノだけしっかり聴きたかったのに。ラフマニノフのRhapsody on a Theme of Paganiniでしたが、

私にとってはこれも又映画を思い出させる曲で、「ある日どこかで」Somewhere in Timeという1980年にクリストファー・リーブとジェーン・シーモアが共演したロマンチックなタイムトラベル物語は大好き飛び出すハート

 

後半はショスタコービッチの交響曲10番。スターリンに弾圧された思い切り暗くて憂鬱で時折怒りが爆発して激しくなる曲を一時間近く聴くのは色んな面で少々苦痛でしたが、力の入った良い演奏でした。指揮者とオケにはやり甲斐のある曲ではないかしら。途中で私の近くにいた老人男性が失神するというハプニングもあり、コーラス席なので凄く目立ったでしょう。しかし、ショスタコービッチが現在のロシアの情勢を知ったら悲しむことでしょう。

 

 

 

 

 

走る人走る人コンサートは午後3時だったので、ウエストミンスター駅から散歩したら、テームズ川沿いでハーフマラソン大会やってて、普段あまり走ってなさそうな太った中年ランナーが沢山よれよれになって頑張ってました。チャリティ好きのイギリス人のこと、きっと沢山の人がそれをしながら頑張ったのでしょう。会社勤めしてる時はよく同僚が「完走したら寄付お願いします」というリクエストがよくありましたわ。