15日にロイヤルオペラハウスのIn Conversation with Joan Diego Florezという公開インタビューに行きました。

フロレスはグレーのピンストライプのスーツに薄いピンクのネクタイでバリっと決めて登場。去年6月の同イベントでのマルセロ・アルバレス (丸ちゃん)の安物スーツとは対照的。丸ちゃんは通訳付きだったけど、フロレスは英語が堪能なのもちがう点。


この録音はBBCラジオ3というお硬いクラシック音楽チャンネル用なので、「ご結婚の予定は?」とか(ガールフレンドはいるらしい)とか、「好きな食べ物はなーんだ?」という(私が知りたい)下らない話題は一切出ず、専ら音楽のことばかり。それは仕方ないとしても、「テノールにはどんな種類があるのですか?」なんていう質問は、ここに来てるファンは勿論、ラジオ3を聴いてるようなような人は知ってるに決まってんだから、時間の無駄だっちゅうのむかっ



    メモさて、

わんわん

コロラチューラは難しいだろうって?

僕にはそうでもないさ。ずっと前から慣れてるし、ブツブツ切らず滑らかにかつ声量を落とさずに歌えるように喉ができてるんだ。



美容院

カットされることが多いロッシーニのセヴィリアの理髪師の最後の難しいアリアなんだけど、1999年にウィーン歌劇場で僕が歌いたいと言ったら駄目だと言ったのに、次のときは是非歌って下さいって言われたんだよ。今じゃ(僕は)歌うのは当たり前だけどね。ウィーンだかスカラ座だかでやってたときに、そのすぐ後で日本で歌うことになってたんだけど、日本の関係者から何度もしつこく日本で歌ってくれるよね、と念を押されたのは面白かったな。(一年前のROHのセヴィリアの理髪師では、フロレスに比べたらそりゃ知名度は劣るしロッシーニ歌いではないトビー・スペンスは歌わせてもらえませんでした。下手でも私はトビー君で聞きたかったのにぃ・・)



ソフトクリーム

「魔笛」のタミーノとかも歌いたいんだけど、誰も頼んでくれないんだ。得意だからってセヴィリアの理髪師や連隊の娘とかばかり依頼が来るのさ」

(そう言えば先月のバービカンでタミーノを歌う予定だったのに、風邪ということで曲目変更になってしまって残念)


でも、今後5年間で、いくつか新しい役が決まっていて、リゴレット、真珠採り、シャモニーのリンダ、オルフェオ、コジ・ファン・トゥッテをやるからね。コジはマドリッドで2009年だったかな?

 (えらい先の話やな~。でも待ってるから、ロンドンでもやってね)


ドン・ジョバンニのオッタヴィオは僕にはちょっと音が低すぎて、僕の良さが伝わらないと思うんだ(I do not shine)。



宇宙人

「連隊の娘」で、マリー役はcompleteだけど、トニオは薄っぺらでつまんない役だよね。

(同感。でもおそらくあのアリアだけのおかげで上演機会がある訳だから)



携帯

パヴァロッティとは親しくしていて、一昨日も電話したばかり。彼の引退コンサートで歌わせてもらえたのも僕だけだったし、自分の後を継ぐテノールは僕だって言ってくれて光栄だ。ペーザロの彼の家で、彼が若い歌手たちに教えのを聞いたけど、僕自身忘れていることを思い出させてもらって役に立ったこともあるんだ。



爽やか好青年


いつも音楽で水増しをするこのインタビュー、一時間10分程の間に5曲もCDで聞かされました。その間しらけるし、昔の蓄音機みたいに高音が割れたりしたのですが、事前にプロデューサーに命令された通り、皆で熱心に拍手しました。アホらし


会場はロイヤルオペラハウスの中にあるClore Studioというバレエのレッスン場の一角で、聴衆は150名くらいなので、有名人のときは切符がなかなか手に入りません。今回も私は外れたのを、stmargaretsさんに一枚譲ってもらいました。


もうすぐホセ・クーラもあるのですが、また切符が買えませんでした。人気度では比較にならないトビー君は買えましたけど。


去年は、MアルバレスSキーンリーサイドトムリンソンに行きましたが、スターの素顔が垣間見られるし、8ポンドというお値段もリーズナブルで、なかなか興味深いイベントです。


今回は特に、終了後にステージドア前でフロレスと握手 というラッキーなおまけアクシデントもあったしねキス


   バスケ人気ブログランキング