5月26日、ロイヤルオペラハウスに「白鳥の湖」Swan Lakeを観に行きました。


ROHでバレエを観るのは一年ぶりですが、今回は、「そう言えば、私はROHの白鳥の湖を観てないわ。良い席が買えたら行ってみるべー」と思い、幸いコジョカル/コボルグ・コンビで舞台横の特等席(32ポンドという値段の割りには、ですが)が買えたので、随分前から楽しみにしてました。

あの妖精ような可愛くて軽やかなアリーナ・コジョカルのオデット姫はこの上なくチャーミングにちがいないですもんね。シュガーのように甘いコジョカルが黒鳥に変身するところもどんなかしら?ワクワク


しかし、その肝心のコジョカルが首の怪我で今シーズン全てキャンセルしちゃったんですよ~。ガックリガックリ


代役はロベルタ・マルケスRoberta Marquez。小柄なのを買われて選ばれたのでしょうが、バレエに詳しい人何人かの意見は「うーん、いまいちなんだよね」ということだったので、「くっそ~、滅多にバレエには行かない私が折角行こうと思ったのになあ・・」とブツブツ言いながら、期待しないで出掛けました。


イマイチと言っても、一応ロイヤルバレエのプリンシプルだ、そんなにひどいわけはあるまい。


と思ったんだけど、大間違いだったのよね、それが。


普通、主役のバレリーナが登場すると、ぱっと舞台が華やかになって「ウワァ~ッ、美しいわ~、絵になるわ~」と感じるものでしょう? プリマは足音も軽やかよ。


だけど、マルケス嬢がベトベトと重い足取りで現れたときは、「えーっ、これ?!」とがっかり。

顔は女優のペネロピー・クルーズ似の美人でチャーミングなんだけどね、体のバランスが悪い。


小柄なのは女性バレリーナにとって欠点ではないけれど、彼女はまず足が太い。だから見た目が美しくない。オペラ歌手には容貌は要求すべきではないけど、バレエ・ダンサーには大事なことよね。

でもそう言っちゃ終わりだから、太くてもピっと伸びて足が上がれば充分カバーできるってことにしても、マルケス嬢には軽さがなくて、何をやってもドサっという感じ。静止したポーズも絵にならず。


腕の動きも硬くて白鳥と黒鳥もほとんど差が出せないし、見せ場の黒鳥の32回転も28回転だけだったし(ええ、数えましたとも)、軸足もどんどんずれた・・・


脇役にはすらっと長身のバレリーナが揃ってるのに・・・   真ん中のオデット姫が・・・



ダーシー・バッセルが引退して、吉田都さんは日本に行ってしまい、その上コジョカルが大怪我して、ロイヤルバレエ団も大変だろうけど、こんな華のない人がプリンシパルになれるの、この頃は?


ジークフリード王子のヨハン・コボルグJohan Kobborgは、私は結構ファンなのですが、彼一人のジャンプやスピンはさすが上手で拍手喝采でしたが、それはほんの短いシーンだけ。オデット姫がサマにならないと、彼女を支えたり持ち上げたりする王子様が素敵に見えるはずないし、コジョカルあってのコボルグってことだわね。公私共に仲良しカップルのアリーナがいなくて心ここにあらずって顔してのは気のせいかしら?



      
頑張ったけど、カーテンコールも熱気不足


オーケストラは(指揮者はPavel Sorokin)、オペラとは同じ人たちとは思えないほど下手なことも多いんだけど、今日は悪くなかったです。特にハープの音色が美しくて、チャイコフスキーを楽しめました。特に私たちが座っていたのは、指揮者を真横から見る席でいわばオケの上に座っているようなもの。お尻の下からズンズンと響いてきて、ああやっぱりこの席がベストだわ、オペラもいつもここで観られたらどんなに幸せか・・・


それに、こんなに近くで見ると、脇役のダンサー達が塊ではなく個人として感じられることもいいですね。この席で通い詰めたらきっとご贔屓のダンサーができて見守ってしまうでしょう恋の矢


お金と時間があればそれもしたいですが、とても無理なので、これからもバレエにはたまに行くだけにしときましょ。バレエを観るのは好きだけど、生で観る価値があるかどうかは私にとっては疑問。だって、私はバレエは至近距離で観ないと絶対嫌なので、お金が掛かって仕方ないがま口財布ショック!


どの娘を応援しようかな~? 綺麗な日本人(多分)のおねえさんもいますね




  

もちろん着物で出掛けましたよ~。

雨模様だったので、二人とも洗える着物。でも充分ゴージャスでしょ?

友人の帯はお祖母様のお下がりだそうで、当時としてはモダンだったにちがいないエジプト柄。これでアイーダ観に行こうね。


コベントガーデンのChristopher's というレストランでゆっくり食事してワイン飲んで、楽しい3連休の初日でした。


私の藤色小紋は大いに役立ってますが、今まで黒い帯とばかりだったので、今回は母親のお下がりの銀色の帯で私にしては珍しくソフトな色合いで品良くまとめたつもり。


  


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