１０月１３日、ケント州のロチェスターで三曲グループがOxfamのチャリティ・コンサートを行いました。
交通渋滞で我が家から車で２時間半掛かりました。（帰りは一時間半） トーチャン、いつもありがとう。
リハーサルの間、トーチャンとムスメはロチェスターの街を散策。
１２世紀のノルマン時代の城砦や、立派な大聖堂もある歴史的由緒もある趣のある古い街のようです。
カテドラルではスコットランド人の結婚式に出くわしたし、素晴らしいお天気の中、ムスメが写真を撮ってくれました。
会場は中心から少し離れたモダンなメソディスト教会。
ローカル新聞にイベント紹介もしてもらったし、満席になればそこそこの観客数なのですが、
運の悪いことに、この日は予想外のラグビーＷ杯の準決勝があり、ここまでいくと単なるスポーツイベントではなく、スポーツで活躍することが稀なイギリスにとってはもう国民的行事なわけで、普段ラグビーに興味はなくてもパリでの試合をテレビ観戦する人は多くて、「珍しいコンサートだし、お寿司も出るっつうから行ってみようかと思ったけど、今日はイングランドの応援せにゃ」となった人もきっといたにちがいありません。
（結果は、フランスを破って、来週末の対南アフリカ決勝進出を果たしました。先回は優勝したので、２連覇なるか、と来週はまた大騒ぎでしょう。Rugbyというイギリスの地名が付いとるスポーツだで勝たなかんよ～）
なので、もしかしたら、ほとんど客がいないかも、という心配したのですが、空席はかなりあったものの、なんとかかっこはついたのではないでしょうか。もっともかなりの人が今日のオーガナーザーである尺八のDaveの知り合いだったようですが・・・
言いだしっぺのDaveはロチェスター在住のジャズ演奏家でサクソフォンとフルートが専門。今日も司会から切符もぎり、お茶汲み、会計等、全てをやってくれました。
私はお昼過ぎに家を出るときから着物姿。そんな人は私だけですが、この方が荷物が少なくて済むし（他に運ぶものはたくさんある）、後でお嬢さん方の着付けも手伝わなきゃならないので。
お琴を運んだりするので、やはり洗える着物が安心でしょう。で、又このサーモンピンクの無地の出番。
せめて帯で華やかさが出るように、こないだパリのオペラ座の時にも締めた銀色の袋帯。
出演者は腕前まちまちの１０人で、琴二人、三味線二人、尺八６人。ロンドン大学のグループですが、私も含めて外部者が４人。もう一人のお琴の若い女性は日本留学から戻ったばかりのチェコ人。
← これでは真ん中の三味線二人が見えませんが、
まずは全員で「さくらさくら」、「八千代獅子」、「六段」を演奏。定番で皆でよくやュっているので、弾く方は飽きているのですが、古典の代表作だから、初めての方にはそりゃ聴いて頂かないとね。
途中に楽器の説明などもはさんで、中年コンビの尺八二重奏で「鹿の遠音」、尺八と三味線の二人で「黒髪」と少人数演奏が続き、次はいよいよ私が必死で練習した「さくら貝の歌」をフルートと二人でやる番が来ました。
後でトーチャンが、「お琴はところどころ変だったな」と言った通り、はい、緊張のあまり何度も手がもつれました。本番は練習のときほど上手く弾けないという当たり前のことを身に染みて感じた私、いつも観てる側なわけですが、プロの演奏者でもそうなのかしら、などどおこがましくも思ったりして・・・
でも、、プロのフルート奏者には簡単な曲だろうから、当たり前だけどDaveのフルートはとても素敵でした。これは旋律を吹くフルートが主役で私は伴奏だから、とりあえず（多分）足を引っ張らずに済んだことでよしとしましょう。Daveは喜んでいたから、それが大切です。
だけど、これからは安請け合いはしないようにしよう・・・しょぼーん
と思う反面、ロンドンだからこそこんな私にでも回ってくる出番なのだから、恥かいてもやっちゃえば勝ちだし、何度もやってれば慣れて上手になるかもしれないし、又もしチャンスがあればちがうものにチャレンジしたいと思う懲りない私。
記念撮影。女性はちゃんと着物姿だけど、男性群の衣装は作務衣あり、浴衣あり、羽織あり、なんと呼んでいいのかわからない寝巻き風ありとバラエティに富んでるでしょ？
終了後もテレビを観るためにすぐ帰る人はいなくて、皆さんお寿司を召し上がってゆっくりと歓談。私も褒めて頂いたし、楽しんで頂けたようだし、こういう機会があるとやる方も稽古に張り合いが出ます。
切符代５ポンドで、お寿司まで出したのに、１０万円ほどのあがりがあったそうです。やっぱり、切符は買ってあったのにラグビーのために来るのをやめた人が多かったということでしょうか？
さ、これで気掛かりイベントは終わったので、後はリラックス。来週はお気楽にワグナーのリングやバレエです。
