2月7日、バービカンのLSOとポルトガル人ピアニストのピレシュのコンサートを聴きに行きました。



    Beethoven
Overture: Prometheus
    Beethoven Piano Concerto No 4
    Beethoven Symphony No 3 ('Eroica')

    Sir John Eliot Gardiner
conductor
    Maria João Pires piano
    London Symphony Orchestra


今、Royal Festival Hallでバレンボイムのベトベン全ピアノソナタ制覇シリーズの途中なので、偶然とは言え、


今夜もベートーベンばかりのプログラムかぁガーン


と、ぞっとしたのですが、


これが素晴らしかったのでしたニコニコ


ピレシュは初めてなのですが、最初出てきた時、想像よりもずっと小柄で年も食っていて、おばさんというよりはもはやおばあさんの雰囲気だったので、もう盛りは過ぎたにちがいないこんな人にオケに負けずに果たしてベートーベンが弾けるのだろうかと不安がよぎったのですが、


体重40キロくらいしかなさそうなこの老女のどこからそんな力が沸いてくるのかと不思議なほどの力強さで、ひとつひとつ 丁寧で確実なタッチと安定した正確さで、最初から最後まで素晴らしい演奏だったのです。(私はまずきっちり弾く人が好き)


パー第一楽章が終わったところで、少し間が空いてから控えめな拍手が起こったのも、


ここで拍手すべきではないのはわかっているけど、感動を伝えたいという気持ちの表れなのは明らかで、


それはピレシュにも伝わったようで、ちょっと中断はしてしまったけれど嬉しそうに観客に微笑んでくれました。


その後は彼女と観客が一体となって、静かな第二楽章からリズミカルで楽しい第三楽章に途切れなく流れ、キーシンが弾くのとはまたちがう、女性的な優しさも感じさせるな魅力的な演奏でした。


彼女は来年もLSOとベートーベンを弾いてくれるので、是非来よう。一緒に行ったトーチャンも今から楽しみにしてるそうです。


私の席は前から3列目のど真ん中で(20ポンドちょっと)、彼女から3メートルくらいでしょうか、どんなピアニッシモもよく聞こえて、至近距離で聴けるメリットと幸せをしみじみと感じました。


トーチャンも、「この席、いいねぇ。オーケストラの個々の演奏者の音がそれぞれ聞こえる」、と喜んでました。


    


    


指揮者のガードナーは、バロック音楽の人というイメージが強いのですが、今せっせとLSOとベートーベンをやってるようです。


交響曲3番「エロイカ」は、ドンドンパンパン、アラヨっという賑やかで曲なので、誰が指揮しても盛り上がるのですが、いつもは物静かな印象のガードナーも体中で楽しんでした。



ジーンズ

ところで、私は近くの席だから気が付いたのですが、(クリックで写真を拡大すると、皆さんもわかりますよ)


ガードナー氏が着ていたベルベットのチャイナ風ジャケットの少しだけ見える袖口が、最初はだったのに、後半は黄緑だったんです。


同じデザインのジャケットに着替えた? それとも袖口だけ付け直した?


       案外お洒落な人だったりして。


       でも、この風貌に中国風は全然似合わない・・・


ワンピースそう言えば、今夜のピレシュの衣装も妙だった。


素材と柄と形がちぐはぐの三段ドレスは、無頓着なのか、考えた末のこだわりか? 初めてなので私にはわからないけど・・・


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