10月29日、珍しくバレエを観てきました。


Music Pyotr Il'yich Tchaikovsky/Henri Duparc
ChoreographyMichael Corder/George Balanchine

Conductor
Barry Wordsworth


Serenade
Marianela Nuñez, Lauren Cuthbertson,Mara Galeazzi,Rupert Pennefather,Valeri Hristov

L'invitation Au Voyage
Leanne Benjamin、 Valeri Hristov, Emma Maguire, Ernst Meisner,Bethany Keating, Johannes Stepanek,Olivia Cowley, Rupert Pennefather,Kenta Kura

Theme and Variations
Roberta Marquez, Johan Kobborg


ロイヤルオペラハウスの小作品3つで、繋がりもストーリーもないので、見所は踊りの技術のみ。主役級ダンサーを一気に何人も見られてしかも値段が安いので、私はこういうのが結構好きです。バレエに手を出せない理由はお金が掛かることなので安いのは魅力。いえ、ロイヤルオペラハウスではオペラよりバレエはうんと安いんですよ。でも、オペラは聴くものですから10ポンドくらいの安い席でよくても、バレエはオーケストラ・ストールの最前列とかでなきゃ嫌だと思っている私、この手の混合バレエはお得感ありです。

しかし、最前列がいいなんて言ってると滅多に行けないわけで、折角ROHの会員゙になってるのにそれも惜しい気がして、今回はフレンズ予約で何枚か安い席を買ってみました。今日はアンフィシアターの最前列(真中ではないけど)で11ポンド。こんな遠いところからバレエを観るのは初めてで、もちろん強力双眼鏡持参。

しかしねえ、やっぱり迫力なくて駄目でしたダウン

肉眼でダンサーの顔が見辛いし(西洋人女性ダンサーはただでさえ同じ顔にみえるのに)、豆粒がジャンプしても「わあ~、凄い」って感じられませんもん。

バレエはやっぱりオーケストラ・ストール最前列に限るということを再確認。ってことはほとんど行けないってことなので(100ポンド近くしますもん)、これは数少ないバレエ鑑賞記録になります。バレエは全くの門外漢の私ですから、どうせ気の利いたことは書けませんけど。

1最初はチャイコフスキーのセレナーデ

大勢のフォーメーションが見所なので、これだけは全体を見下ろすこの席で良かったです。これ、振り付けはシンプルでもチャイコフスキーの美しい音楽で皆さんが一糸乱れずぴしっと動いてくれたら見てて気持ちいいんでしょうねえ。

でも、これじゃあねえ。

「ほら、列が曲がってるよ~、間隔もバラバラじゃん」、でしたもん。


しかし、次のに比べたら最初のセレナーデは素晴らしかったです。

22番目のL'Invitation au voyage航海への招待は、何組かの衣装のちがう男女カップルが、なにを言わんとしているのかはわからないものの、交代で少しづつ何度も踊ってくれて、近くで見たらきっと「どのカップルがベストかしら?」と興味深かったにちがいないのですが、スローな動きが多いので遠くから見るとつまんなかったです。


しかし、我慢ならない程ひどかった理由は踊りではなくて、歌。メゾ・ソプラノのHarriet Williamsという聞いたこともない大柄でまあ美人の女性がDuparcの歌曲をフランス語で3、4曲舞台でちょっと踊りながら歌い続けたのですが、下手くそな上に、位置によってスピーカーでガンガン響き過ぎたり、ほとんど聞こえなくなったりするのが気になって気になって。

バレエのBGMと言っても、ここは一応オペラハウスなんですからね、品位を落とすような歌唱力をソロでこんなに長く歌わせるのはやめて下さいむかっ

3最後のTheme and Variationsは女性は短いチュチュ、男性はすっきりタイツで勢揃いして私のような素人にも一番わかりやすいこれぞバレエの王道モノで、賑やかな群舞と主役カップルの華麗なソロやジャンプに溜息ラブラブ!

・・・の筈だったのに、

お目当てのアリーナ・コジョカルが怪我で出ないので、

そうなると代役はコボルグと釣り合いの取れるロベルタ・マルケス嬢だ。

ちょっと前の白鳥の湖で(→こちら )私を極端な失望に追いやった短足ドタドタ嬢。

鳥のように軽やかでふわふわと可愛いコジョカルが見たかったのに、今日もまたこの切れの悪くて身のこなしの重~いマルケス嬢。出だしによろけたのは許すとしても、後ろの群舞の皆さんより上手だとは全然思えないんですけど。

ま、幸か不幸か、近くかったら目に付いて嫌でしょうが、遠いので見なくても済んだのがよかったかも。

コボルグもこの距離からでは良さがわからないし、やっぱりコジョカル相手じゃないとやる気も出ないのか、なんだか元気がなかったような。


             
文句ばかり言ってるのもナンなので、

活躍中の日本人ダンサーの方々の写真をアップしときます。吉田都さんが客演ダンサーになった後、プリンシパル目指して頑張ってる日本人の正式団員が4人もいるんですよ。そのうち3人が今夜出演しましたが、皆さん体格的にも決して西洋人にヒケを取らず、頑張ってらっしゃるようです。

     
1に出た小林ひかるさん東京出身の32歳)  2蔵健太(くらけんた)さん(旭川出身の30歳)  

3踊った長身の平野亮一さん(尼崎出身の25歳) 


チョキさて、

バレエはしばらく行かないかもと言ったばかりですが、実はこの土曜日にまた行くんです。パリのガルニエクラッカー モダンでレレレのレ~ってやつかもしれないけど、ガルニエでバレエで観ることに意義があるのであって、出来不出来は気にしないつもり。

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