12月1日(金)はバービカンにチェチリア・バルトリが来てくれました。去年は3日前にキャンセル、一昨年は私が苦手なロランド・ビリャゾンと一緒だったのですが、今年はチェロのソル・ガベッタ(36歳、アルゼンチン生まれ、フランス系ロシア人)との共演という珍しい組み合わせ。お揃いの衣装が、あまりの体型の違いに、同じデザインとは思えなかったのはご愛嬌。 カメラ小さい写真はクリックで拡大します。

 

   

 

アンコール 

‘Seguedillas y Fandango’ by José de Nebra

‘La danza’ by Rossini.

‘Sovente il Sole’ from Vivaldi’s Andromeda liberate

Ernesto de Curtis’s ‘Non ti scordar di me’(忘れな草)

 

    

 

   

ソル・ガベッタのチェロはとても素敵だったし、お兄さん率いる古楽オケも引き締まった演奏で良かったのですが、敢えてバルトリが組む意義はあったのでしょうか? チェロとの掛け合いは面白いけど、一緒にやると声量の乏しいバルトリの声がかき消されちゃいましたけど・・。 それに、チェロのコンチェルトが長くて、上手なので楽しめたとは言え、そのために歌が減ったとしたら本末転倒。ヴィラゾンが風邪ひいてるのに無理に出てひどかった一昨年に比べれば、不快な時間は全くなかったのでいいのですが。

 

一番残念だったのは、バルトリが絶好調ではなかったことで、私が何度も聴き過ぎて感激が薄れたのも多少あるかもしれないけど、彼女が本当に凄い時は感動で震えたのに今回は輝きと甘さが少々足りなくて、胸に迫るものが感じられませんでした。超技巧コロラチューラはちゃんと転がってたけど声が乗ってなかったような。

それでも、バルトリはバルトリ、初めて聴いた人は「うわーっ、凄い」と思ったでしょうが、彼女が本調子だったらこんなものではありません。 それとも、彼女も50歳過ぎて最盛期は過ぎたのかな?  切符代が高いのでいつも私だけでしたが、今回初めてトーチャンを連れてってあげたのに残念。

バルトリはバービカンのハイライトで、何度かキャンセルもされたけど、来てくれるだけで嬉しいファンの熱狂的な喝采はいつも通りでした。

 

    

 

クリップブログ開始以来のバルトリのバービカン(一つはWigmore Hall)のコンサートをリストアップしておきます。クリックで記事に飛びます。 

チェチリア・バルトリ  2005年12月 バービカン

チェチリア・バルトリ (1回目) 2007年12月 バービカン

チェチリア・バルトリ (2回目) 2007年12月 バービカン

チェチリア・バルトリ (ドレス) 2008年12月 バービカン

チェチリア・バルトリ 2008年12月 バービカン

チェチリア・バルトリ 2009年11月 バービカン

チェチリア・バルトリ&フランコ・ファジョーリ 2010年12月 バービカン

チェチリア・バルトリ  2012年11月 バービカン

チェチリア・バルトリ&ロランド・ヴィラゾン 2015年12月 バービカン

キャンセルされたバルトリ 2016年11月 バービカン   

チェチリア・バルトリ&フィリップ・ジャルスキー 2017年6月 Wigmore Hall